国際情報

香港デモの名物女性 深センで45日間拘束、強制的な思想教育も

デモ参加者やメディアによく知られた人物だったという…

デモ参加者やメディアによく知られた人物だったという…

 昨年8月の香港での反政府デモに参加して以来、消息が途絶えていた64歳の香港人女性アレクサンドラ・ウォンさんが10月中旬、香港で記者会見を開き、広東省深センに滞在中、地元警察に身柄を拘束され、デモなどの活動に参加しないことを条件に釈放されたことを明らかにした。

 中国側がウォンさんの身柄拘束における具体的な容疑を明確にしていないこと、他の民主活動家と違い、民主化団体には加盟しておらず個人での活動だったことから、ウォンさんは中国警察の行為は違法であると訴えている。英BBCなどが報じた。

 ウォンさんは、自分の身長ほどもある大きなイギリス国旗を振ってデモに参加することが多く、デモ参加者やメディアの間では非常に有名で「おばあちゃんウォン」との愛称で呼ばれていた。

 昨年8月のデモ参加後、深センに入った際、ウォンさんは警官に身柄を拘束され、そのまま警察の拘置所に連行。合計45日間拘禁されたが、警察はこの間、彼女の容疑を明らかにしなかったという。

 ウォンさんは会見で「その拘置所で死ぬのではないかと心配した」と発言。毎日10数時間の過酷な取り調べを受けたという。

 45日間の取り調べの後、ウォンさんはビデオカメラの前で、「拷問は受けていない」と言うように強制されたほか、今後は抗議デモに参加せず、メディアのインタビューも受けないことを誓約書に書いて署名をするよう強要されたという。また、これまでの抗議活動も間違っていたとも告白せざるを得ず、「これらのことは私の人生で最悪のことだった」と涙を流しながら訴えていた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト