芸能

『ザ・ベストテン』研究 テレビ欄表記から見る田原と聖子の仲

ライター・岡野誠氏が『ザ・ベストテン』を徹底研究(同番組のCDジャケットより)

 物事の始点だけでなく、終点に着目し周辺状況も整理すると、意外な事実が出てくる――。11月3日午後9時から、昭和の人気音楽番組『ザ・ベストテン』(TBS系)がCS・TBSチャンネル2で再放送される。6月から始まった特別企画の第3弾は1980年8月14日の放送回をオンエア。この日は、松田聖子が初ランクインして羽田空港の滑走路で『青い珊瑚礁』を歌唱した。同年、山口百恵が引退し、ピンクレディーも解散を発表。松田聖子や河合奈保子、柏原よしえ、田原俊彦などがデビューし、アイドル新時代の幕が上がった。

 1989年9月まで放送された『ザ・ベストテン』で、田原俊彦と松田聖子は1位、2位のランクイン回数を誇っている。2人が同時にベストテン入りしたのは、1980年8月14日が初めてだった。田原と聖子の人気は凄まじく、ランキングの1位、2位を争うだけでなく、ファンから2人の恋愛関係が疑われ、今では考えられない出来事が起こった。

 1980年9月4日、『哀愁でいと』で1位の田原俊彦がミラーゲートから登場すると、司会の久米宏が「松田聖子さんとの仲は本当はどうなんでしょう。心配で夜も眠れないんです」という視聴者からのハガキを読み上げた。番組は多数のハガキ内容を分析し、ファンが不安に思う理由をフリップに4つ書き出した。

【1】いろんな番組で2人が仲良く共演している
【2】11月19日に結婚する山口百恵と三浦友和がペアで出演した『グリコアーモンドチョコレート』のCMを2人が務めている
【3】『ザ・ベストテン』で2人並んで写真を撮っている
【4】新聞のテレビ欄で2人の名前が並んでいる

 田原は「皆さん心配しないでください」と話し、でスタジオにいた聖子も「私も田原くんが今言った通りにそれだけで。困ってるんですけども……」と否定した。

 この熱烈なファンの声を受けて、番組は異例の措置に出る。自主的に【3】と【4】を禁止したのだ。まず、【4】〈新聞のテレビ欄で2人の名前が並んでいる〉を調べてみよう。初めて2人が同時にランクインした1980年8月14日の新聞のテレビ欄は以下のようになっている(※TBS、夜9時台のテレビ欄の表記。「ほか」は半角。以下同)。

〈00 ザ・ベストテン
アリス 西城秀樹
もんた&ブラザーズ
田原俊彦 松田聖子
ロスインディオス
黒柳徹子ほか〉

関連記事

トピックス

サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
香港の魔窟・九龍城砦のリアルな実態とは…?
《香港の魔窟・九龍城砦に住んだ日本人》アヘン密売、老いた売春婦、違法賭博…無法地帯の“ヤバい実態”とは「でも医療は充実、“ブラックジャック”がいっぱいいた」
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン