深田は『ルパンの娘』主演
木曜だけでなく他の曜日も笑い回帰か
もともとフジテレビの木曜21時台は、約30年に渡って、とんねるずが笑いをもたらしてきた時間帯。しかし、2018年3月に『とんねるずのみなさんのおかげでした』は終了し、低下した視聴率を回復すべく『直撃!シンソウ坂上』をスタートさせました。しかし、視聴者層がキー特性よりも高いなど、スポンサーにとっては十分な結果とは言えなかったようです。
今秋の『千鳥のクセがスゴいネタGP』レギュラー化は、とんねるず時代のお笑い回帰を彷彿させるものであり、コロナ禍によって笑える明るい番組のニーズが高まっていることも追い風となった結果でしょう。
また、22時台のドラマ枠『木曜劇場』も、これまでに『白い巨塔』『Dr.コトー診療所』『医龍』など多くの医療ドラマが放送されたシリアスな大人のドラマ枠でしたが、今後は『ルパンの娘』のようなコメディを増やしていくのかもしれません。
両番組のような笑い重視の番組編成こそ、「フジテレビ復活の狼煙」に見えますし、木曜夜を手はじめに今後は他の曜日にも同じような動きが見られるのではないでしょうか。現在、フジテレビには笑いに関する多くの企画書が寄せられているようであり、来年以降のさらなる変化が楽しみです。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。