証拠集めのため、夫のスマホのパスワードを「0000」からすべて試してロックを解除し、夫の嘘を突き止めて慰謝料500万円と養育費を月に12万円、ローンは夫持ちで家も手に入れた女性もいるという。浮気やDVは回数が慰謝料に反映されやすいため記録を残すのが重要だ。
「DVの場合、苦しい状況の中ですが、病院で診断書をもらい、傷痕を撮影しておくことがおすすめです。日常的なモラハラや言葉の暴力は、日記も証拠になり得る。日記には日時や場所、発言もできるだけ具体的に。例えば『今日は弁当を持って家族で○○公園に出かけたが、味が気に入らないと激怒した夫が弁当をぶちまけた』など詳細が書かれていればいるほど、作り話ではないと思ってもらえます」(篠田さん)
専業主婦の佐藤佳江さん(仮名・38才)は、2つ年上のモラハラ夫と別れる際にこうした証拠集めに加えて夫の“隠し財産”を探しあて、1300万円を手入れた。
佳江さんの夫は年収1000万円の営業職で、10才と8才の子供がいるにもかかわらず、食費や光熱費込みで生活費は月10万円しか渡してこない。夫が話しかけるまでしゃべることは許されず、食事は毎食5品以上作ることを強要された。口に合わないと子供の前で食器をひっくり返し、怒鳴られることもあった。
「佳江さんは離婚を決めて、できる限りのお金をもらおうと離婚調停に持ち込みました。当初は『貯金なんてない』と豪語し、実際に通帳残高は80万円でしたが、調停中に“隠し口座”が見つかったのです」(後藤さん)