スポーツ

巨人ウィーラー残留の心強さ ムードメーカー外国人の価値とは

ウィーラーの残留が巨人にとっていかに心強いか(日本シリーズ第2戦での本塁打。時事通信フォト)

ウィーラーの残留が巨人にとっていかに心強いか(日本シリーズ第2戦での本塁打。時事通信フォト)

 日本シリーズで、ソフトバンクに2年連続4連敗と屈辱的な大敗を喫した巨人。惨敗の頂上決戦の中でも2戦目に本塁打を放つなど、唯一気を吐いたウィーラーの残留が12月2日、決定した。

 ウィーラーは開幕直後の6月25日に楽天から池田駿との交換トレードで巨人へ移籍。98試合に出場し、打率2割4分7厘、12本塁打、36打点。得点圏でも2割3分と、成績を残すことはできなかった。推定年俸2億円の外国人として合格点は与えられないだろう。しかし、数字以外の面でウィーラーの果たす役割は大きかったという。野球担当記者が話す。

「明るい性格でムードメーカーでした。チームには、こういう選手が絶対に必要なんです。日本シリーズでも、劣勢でベンチが暗くなる中、ウィーラーはいつものように声を出して、選手を鼓舞していました。日本での実績もありますから、他の外国人にも有効なアドバイスを送れるし、今回の残留はそんな点も考慮されたと思います」(以下同)

 シーズン中も、ウィーラーは献身的に働いた。楽天では『4番・サード』として106本塁打を積み上げたが、巨人ではそのポジションに若き主砲の岡本和真が座っていた。そのため、4年ぶりにレフト、5年ぶりにファーストを守り、8番でのスタメンや途中出場でもハッスルした。

「ファーストのスタメンは来日1年目に1試合だけ、レフトも最近3年は守備に就いていなかった。今シーズンは試合途中からセカンドに就いたこともあった。ベテランの域に入りつつあるウィーラーが文句を言わずに、いつも変わらないテンションでプレーすれば、外国人のみならず、主力や若手にも良い影響が出る。代打では1割4分3厘しか打てていないが、3打席目以降の打率が3割5分を超えている。明らかにスタメンタイプですが、自分の置かれた場所で必死に花を咲かせようとしていた。ソフトバンクに4タテを喰らった事実を考えても、来季もウィーラーが在籍することは巨人にとって心強い。原辰徳監督は30年前を思い出し、残留を願っていたのではないでしょうか」

関連キーワード

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト