スポーツ

原英莉花vs渋野日向子 原にあってシブコにないものは?

渋野日向子と原英莉花は何が違うのか(時事通信フォト)

渋野日向子と原英莉花は何が違うのか(時事通信フォト)

 国内女子ツアー年内最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップ・リコーカップ」で勝利を手にした“黄金世代”の原英莉花(21)。今年、原は日本女子OPなどメジャー2勝を飾り、国内賞金ランクで3位に入った。

 その最終戦でもう一人注目を集めたのが、昨年の全英女子OPで優勝し、一気にスターダムを駆け上がった「シブコ」こと渋野日向子(22)だ。その試合を渋野は今季自己最高の3位タイで終えたものの、持ち前のスマイルは消えていた。一部スポーツ紙には「ホールアウト後のクラブハウス付近で泣いていた」とも報じられた。

 渋野は今シーズン、優勝ゼロで予選落ちも2回。賞金ランクは35位と昨年の活躍とはほど遠い。

「原はリコーカップの前週は途中棄権したが、師であるジャンボ尾崎に『お前、こんなにトップの位置が低かった?』と言われて修正し、それが優勝につながった。“ひと言”だけアドバイスをして、あとは自分で考えさせるのがジャンボのスタイルで、門下生の原には試合中でも自分で修正する能力が身についている。

 一方、渋野は青木翔コーチがつきっきりでアドバイスするものの、いったん崩れると、自分で修正できない。最終戦では、その差が結果に表われた」(ツアー関係者)

 今年の2人にはショットにも大きな差があった。プロゴルファーの沼沢聖一氏が語る。

「今の原にあって渋野にないものは、ボールをコントロールする技術の引き出しの多さです。距離が出る原はコントロールしやすいフェードボールで安全に狙うが、渋野は距離が出るドローボールで直線的に狙っているためプッシュにもなるし、ひっかけも出る。海外でも通用するようにスイングを変えましたが、上手くハマらないとスコアを大きく崩してしまう。

 しかし渋野には海外でもがき続けた経験がある。これは原にはないもので、10日からの全米女子OPでは、2人はいいライバルとして日本勢を引っ張ってくれるのでは」

「シブコスマイル」全開なるか。

※週刊ポスト2020年12月18日号

ジャンボ尾崎に師事する原英莉花(時事通信フォト)

ジャンボ尾崎に師事する原英莉花(時事通信フォト)

関連キーワード

関連記事

トピックス

小磯の鼻を散策された上皇ご夫妻(2025年10月。読者提供)
美智子さまの大腿骨手術を担当した医師が収賄容疑で逮捕 家のローンは返済中、子供たちは私大医学部へ進学、それでもお金に困っている様子はなく…名医の隠された素顔
女性セブン
吉野家が異物混入を認め謝罪した(時事通信、右は吉野家提供)
《吉野家で異物混入》黄ばんだ“謎の白い物体”が湯呑みに付着、店員からは「湯呑みを取り上げられて…」運営元は事実を認めて「現物残っておらず原因特定に至らない」「衛生管理の徹底を実施する」と回答
NEWSポストセブン
北朝鮮の金正恩総書記(右)の後継候補とされる娘のジュエ氏(写真/朝鮮通信=時事)
北朝鮮・金正恩氏の後継候補である娘・ジュエ氏、漢字表記「主愛」が改名されている可能性を専門家が指摘 “革命の血統”の後継者として与えられる可能性が高い文字とは
週刊ポスト
英放送局・BBCのスポーツキャスターであるエマ・ルイーズ・ジョーンズ(Instagramより)
《英・BBCキャスターの“穴のあいた恥ずかしい服”投稿》それでも「セクハラに毅然とした態度」で確固たる地位築く
NEWSポストセブン
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「箱わなで無差別に獲るなんて、クマの命を尊重しないやり方」北海道・知床で唱えられる“クマ保護”の主張 町によって価値観の違いも【揺れる現場ルポ】
週刊ポスト
火災発生後、室内から見たリアルな状況(FBより)
《やっと授かった乳児も犠牲に…》「“家”という名の煉獄に閉じ込められた」九死に一生を得た住民が回想する、絶望の光景【香港マンション火災】
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン