2016年、庄司智春は食中毒のアニサキス症に(時事通信フォト)

2016年、庄司智春はアニサキス症に(時事通信フォト)

 同じく激しい腹痛に見舞われるのが胆石だ。

「経験者は口を揃えて、『胆石だけは二度とやりたくない』と恐れます」と指摘するのは、マールクリニック横須賀院長の水野靖大医師。

「胆のうや胆管などに石ができることで、激痛をはじめとした様々な症状が生じます。油モノを食べた後に右の上腹部が痛くなり、脂汗をかきながらお腹を押さえてうずくまるケースがよくみられます」

 背中や右肩、腰のあたりまで痛みが広がることがあり、数十分から数時間にわたって症状が続く。

 2011年に胆石を発症した書道家の武田双雲氏は、あまりの痛みに壁に頭をガンガン打ちつけ、14時間にわたってのたうち回ったとの逸話がある。

「胆石が胆管を塞いで胆管炎になると肝臓に細菌が入り、最悪の場合は命を落とします。一度でも胆石の痛みが生じたら即受診すべき」(水野氏)

大の男が泣き喚く

 医療関係者が「キング・オブ・ペイン(痛みの王様)」と呼んで恐れるのが急性膵炎だ。

「急に膵臓が炎症を起こし激しい痛みが生じる。重篤になれば膵臓の消化液が膵臓自体を溶かして壊死させます。予兆はなく、アルコールの大量摂取が主因となるケースが多い。男性は女性の2倍発症します」(水野氏)

 王様レベルの痛みは、「腹部を鈍器で抉られるよう」「ペンチで内臓をつねり上げられるよう」と患者が訴えるほど。発症すると、成人男性が辺りかまわず泣き喚くこともある。

 お笑いコンビ品川庄司の庄司智春(44)、南海キャンディーズの山里亮太(43)など、人気お笑い芸人から笑顔を奪ったのは、食中毒のアニサキス症だ。

「サバやイワシ、アジ、イカなどの魚介類にいる寄生虫アニサキスによる食中毒で、生きたままの寄生虫が主に胃の粘膜に食いついて激しい痛みが生じます。実際に胃カメラで見ると、幅が1mm程度で長さ2~3cmの白いアニサキスが胃壁に噛みついている姿を見ることができます」(水野氏)

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