ではエース福永(リーディング3位)と岩田親子が揃ったときでは? これが21回あって、人気の序列筆頭は福永の15回(うち1番人気7回)。岩田望のほうが人気上位だったのが6回(1番人気3回)で岩田康が最上位だったのはゼロなのだった。グループの序列は「福永⇒岩田望⇒岩田康」。そもそもあの剛腕親父と拮抗している時点で、岩田望の信頼度の高さがうかがえる。ちなみに、昨今の岩田康の挨拶は「望来の父親の康誠です」だという。
他ではMデムーロ(リーディング11位)、丸山(23位)、柴田大(45位)を擁する川島康孝G。揃い踏みは22回。うちデムーロの人気頭は17回。丸山4回、柴田大1回だった。3人中2人のときは108回あり、うち人気上位だったのはデムーロ67回、丸山18回、柴田大22回。
さらに細かくいくと、デムーロと丸山が一緒のときの人気上位は前者23回、後者2回。デムーロ・柴田大の組み合わせだと前者43回、後者7回。丸山・柴田大では前者15回、後者14回。デムーロが抜けていて、次点は拮抗している。ただ、柴田大はビッグレッドファーム(マイネル、コスモなど)の馬に優先的に乗る関係もあり、丸山とのすみ分けはできているようだ。
【プロフィール】
須藤靖貴(すどう・やすたか)/1999年、小説新潮長編新人賞を受賞して作家デビュー。調教助手を主人公にした『リボンステークス』の他、アメリカンフットボール、相撲、マラソンなど主にスポーツ小説を中心に発表してきた。「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆。
※週刊ポスト2020年12月25日号