芸能

嵐ラストライブ 配信で流れなかった「もうひとつのスピーチ」

嵐がライブ後、ラストスピーチ(時事通信フォト)

嵐がライブ後、ラストスピーチ(公式HPより)

 2020年大晦日の23時10分頃、全28曲を歌い終えた嵐のメンバー5人は、ファンの前から姿を消した。そして、画面はエンドロールへと切り替わった。約50分後の日付が変わる直前、つまり新年が明けるタイミングで《ご視聴ありがとうございました》というメッセージとともに生配信ライブは終了。これをもって嵐は活動休止となった──。

 ここまでが、ライブの視聴者が見ることができた嵐の最後の姿。だが、会場となった東京ドームでは、“続き”があった。5人は再び舞台に上がり、最後の“仕上げ”に取り掛かっていたのだ。

「嵐!嵐!嵐!嵐!嵐!」

 無観客のはずの会場に、彼らを呼ぶ声が響く。総勢約1300人のスタッフがアンコールを求めるかのように手拍子と共にその名を1分近く呼び続けた。すると、無人のステージに嵐が戻ってくる。5人とも晴れ晴れとした表情で、その目に涙はない。そして、松本潤(37才)はスタッフに労いの言葉をかけた。

「自分にとって、嵐は夢。その夢を一緒に作ってくれたのは、皆さんです」

 特別な日を共に迎えたスタッフは約10分間、続く4人の言葉をかみしめるように聞き入っている。ライブ後に起きた“奇跡”と“サプライズ”──関係者らの証言をもとに、その裏側を完全再現する。

24時から始まった別のラストスピーチ

 24時の配信終了後、本来ならばすぐに会場の撤収作業が行われるはずだった。しかし、5人がそれを押し止めた。無事、ラストライブをやり遂げることができた感謝の気持ちを直接、スタッフに伝えるためだ。冒頭の嵐コールは、そうした5人の思いに応えるため、スタッフから自然発生的にわき上がったものだった。ステージに戻ってきた5人は、順にマイクを持った。ここからはライブ関係者しか知らないエピソードだ。

 松本は「ありがとうございます。感無量です、本当に。楽しかった」と感謝の気持ちを伝え、「またどこかで一緒にお仕事をさせてもらえたら」と、今日まで共に走り抜けたスタッフとの再会を願った。

 二宮和也(37才)は「今後はプロゲーマーとして頑張っていきます」と笑いを誘うと松本が「素質あるからね」と一言。その後、二宮は「嵐の最後のライブをやったんだって、皆さんの中に残るようなものになればと思って頑張ったライブでした」と胸の内を明かした。

 相葉雅紀(38才)は「嵐はいったん休止しますけど、嵐のことを忘れないでくださいね。毎日、思い出してくれるとうれしいな」とストレートに語り、4人からは「重たい!」とツッコミを受ける一幕もあった。

関連記事

トピックス

お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
『サ道』作者・タナカカツキ氏が語る「日本のサウナ60年」と「ブームの変遷」とは
《「ととのった〜!」誕生秘話》『サ道』作者・タナカカツキ氏が語る「日本のサウナ60年」と「ブームの変遷」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
連敗中でも大谷翔平は4試合連続本塁打を放つなど打撃好調だが…(時事通信フォト)
大谷翔平が4試合連続HRもロバーツ監督が辛辣コメントの理由 ドジャース「地区2位転落」で補強敢行のパドレスと厳しい争いのなか「ここで手綱を締めたい狙い」との指摘
NEWSポストセブン
伊豆急下田駅に到着された両陛下と愛子さま(時事通信フォト)
《しゃがめってマジで!》“撮り鉄”たちが天皇皇后両陛下のお召し列車に殺到…駅構内は厳戒態勢に JR東日本「トラブルや混乱が発生したとの情報はありません」
NEWSポストセブン
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《早穂夫人は広島への想いを投稿》前田健太投手、マイナー移籍にともない妻が現地視察「なかなか来ない場所なので」…夫婦がSNSで匂わせた「古巣への想い」
NEWSポストセブン
2023年ドラフト1位で広島に入団した常廣羽也斗(時事通信)
《1単位とれずに痛恨の再留年》広島カープ・常廣羽也斗投手、現在も青山学院大学に在学中…球団も事実認める「本人にとっては重要なキャリア」とコメント
NEWSポストセブン
芸能生活20周年を迎えたタレントの鈴木あきえさん
《チア時代に甲子園アルプス席で母校を応援》鈴木あきえ、芸能生活21年で“1度だけ引退を考えた過去”「グラビア撮影のたびに水着の面積がちっちゃくなって…」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン