創価大の躍進を語る上で外せないのが、2019年に就任した榎木和貴監督だ。中央大時代に4年連続で箱根を走り、そのすべてで区間賞を受賞したエリートランナーは、旭化成で競技を引退し、その後はトヨタ紡織で指導者となり、44歳の時に創価大の監督となった。
榎木監督にコメントを求めると「チーム作りにおいて、宗教を問うということはしていません。箱根で戦えるチーム作り、ひとりひとりの力を引き出すトレーニングをセールスポイントとし、高校生に声をかけています」と話したが、こう続けた。
「聖教新聞紙上で選手たちの頑張りが広く伝わり、創立者と創価学会の皆さんが喜んでくださっていることを知り、嬉しく思っています」
古参学会員が語る。
「熱心な現役信者は、創価大の学生が、たとえば司法試験の合格率が高いとか、箱根駅伝で活躍するとか、喜ばしいニュースがある度に池田先生の威光を感じている。今回の箱根を応援していた婦人部の学会員はテレビの前で必死にお題目(南無妙法蓮華経)を唱えていたそうです」
創価大は野球部も強豪で、昨年の日本シリーズを制した福岡ソフトバンクのエース格・石川柊太や、2016年のドラフト1位である田中正義、東京ヤクルトの小川泰弘らをプロに輩出している。
※週刊ポスト2021年1月29日号