芸能

“溢れる母性”語った氷川きよしを突き動かした「本来感」とは

(写真/時事通信社)

「AMD理事長賞」を受賞した氷川きよし(写真/時事通信社)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、変貌ぶりが話題となっている歌手の氷川きよし(43才)について。

 * * *
 1月18日、インスタグラムにアップされたのは、横になっている愛犬に美しい顔を寄せた写真。アップしたのは演歌歌手の氷川きよしさん。愛犬は“ココア”と名付けられた茶色のミニチュアダックスフンドだ。

 氷川さんの愛情が溢れる、なんとも愛らしいほのぼのした写真。だがこの写真が意味するものは、その印象とはまるで違っている。昨年末、16年近く一緒に生きてきたココアに腫瘍が見つかったのだ。その上、ココアは昔から目も見えなければ耳も聞こえない。「かけがえのない大切な我が子」が1日でも長く生きてもらえるよう「溢れ出る母性で包み込みます」という氷川さん。これが彼の本来の姿なのだろう。

 ここ1~2年、氷川さんの変化は目覚ましい。変化というより美化、進化と表現したほうがしっくりくる。ツヤツヤの髪にすべすべの肌。柔らかでナチュラルな印象だが、目力があり色気を漂わせている。華やかなドレスからはすらりと伸びた美しい足がのぞく。

 最初は、曲に合わせビジュアル系のメイクにしたのかと思う程度だったが、31枚目のシングル『限界突破×サバイバー』が話題になり始めた頃から、これまでの殻を破るかのようにどんどん美しく変貌していった。2020年の大みそか、NHKの紅白歌合戦でもこの曲を披露し、目にも鮮やかな衣装と妖艶な姿が注目を集めた。

「自分らしく生きたい」「本当の自分を出す」「自分らしく輝く」、ここ数年、氷川さんはインタビューの度に「自分らしさ」という言葉を口にするようになっていた。2020年8月、「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー2019/第25回AMDアワード」の授賞式で優秀賞と理事長賞に選ばれた際は、「この曲で氷川きよしの新しいドアを開けられたような気持ちで、自分の個性や持っているものを表現して、自由に音楽を楽しんでいきたい」と語ったという。視聴者からすれば、その姿はこれまでに見たことのない新しい氷川きよしなのだが、本人からすれば自分らしい本来の氷川きよしの姿だったのではないだろうか。

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン