国際情報

中国の王毅外相が新型コロナ中国発生説をやんわり否定 WHOは反論

新型コロナウイルスの発生源について意見が食い違う

新型コロナウイルスの発生源について意見が食い違う

 中国の王毅外相が1月に「中国は新型コロナウイルスを報告した最初の国だったが、病原体が世界中の複数の場所に出現したという証拠が増えている」などと発言したことに対して、中国が新型コロナウイルスの発生源であることを否定する意図があるとの批判の声が上がっている。

 ネット上では「中国が感染源でなければ、感染が発生してからすぐになぜ、WHOを中心とした国際的な調査団を入国させなかったのか。すでに1年以上も経って、証拠を完全に消してから調査団を受け入れても意味はない」などとの書き込みが見られている。

 王毅外相は昨年8月にも「WHOに新型コロナウイルスの存在を初めて報告したのは中国だが、それは中国で発生したという意味ではない。実際、過去数カ月にはこのウイルスが世界の別の場所で発生していることや中国よりも前に発生していた可能性を示す報告がある」と発言していた。

 また、中国メディアも「中国は新型コロナウイルスの発生源ではない」との論調を盛んに報道している。例えば、中国共産党機関紙『人民日報』傘下の国際専門紙『環球時報』は「2019年10月に市内で開催された軍事世界大会に参加した外国人を含め、発生前に武漢を訪れた人々を調査すべきだ」との記事を発表。中国疾病予防管理センターも「中国は新型コロナウイルスが最初に検出された場所だったが、それは中国が起源の場所だったことを意味しない」とか「ウイルスが冷凍魚介類や食肉製品に付着して、中国内に入った可能性がある」との説を発表した。

 これについて、WHO健康緊急事態プログラムのマイク・ライアン部長は香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』に対して、「WHOとしては、新型コロナウイルスが中国で出現しなかったという発言には非常に懐疑的だ。公衆衛生の観点からすると、最初に感染した人間が見つかった場所を感染源として調査を開始することは常識だ」と指摘して、中国から世界各地にウイルス感染が拡大していったとの見方を改めて明らかにしている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
理論派として評価されていた桑田真澄二軍監督
《巨人・桑田真澄二軍監督“追放”のなぜ》阿部監督ラストイヤーに“次期監督候補”が退団する「複雑なチーム内力学」 ポスト阿部候補は原辰徳氏、高橋由伸氏、松井秀喜氏の3人に絞られる
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
(公式インスタグラムより)
『ぼくたちん家』ついにLGBTのラブストーリーがプライム帯に進出 BLとの違いは? なぜ他の恋愛ドラマより量産される? 
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン