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2021.01.29 19:00  週刊ポスト

秘書が語る小松左京 創作の原点にあった戦争体験、信じた日本の未来

小松氏は無類の猫好きでもあった

小松氏は無類の猫好きでもあった

 小松さんは1995年の阪神・淡路大震災で『大震災’95』をまとめた後、精神的に追い詰められ、鬱状態になってしまいます。

 取材を受ければ記者から「『日本沈没』みたいですね」と言われたり、空襲の夢にうなされたりしたそうです。奥様と一緒になって、仕事をセーブして静養するように心がけていました。その甲斐もあって、古希を迎える頃に「やりたいことはありますか?」と聞くと、小松さんは「また同人誌がやりたい」とポツリ。それで始まったのが「小松左京マガジン」でした。

 東日本大震災が起こると、老人施設にいた小松さんはテレビにかじりつき、原発に関する科学的な疑問をたくさん挙げて「体が動いて元気だったら取材に行きたい」と言っていました。

 最後まで日本の未来を案じ、そして信じていたのだと思います。

【プロフィール】
乙部順子(おとべ・じゅんこ)/1950年、東京都生まれ。1977年から34年間にわたり小松氏のアシスタント、秘書、マネージャーを務める。映画『さよならジュピター』製作のために立ち上げた株式会社イオを継承し、現在は同社代表取締役。

写真/小松氏のアルバムよりお借りしました

※週刊ポスト2021年2月5日号

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