スポーツ

逃げ馬が勝つための3つの条件 外国人ジョッキーが乗る場合は?

逃げ馬が勝つ3つの条件について深堀り

逃げ馬が勝つ3つの条件について深堀り

 誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない“夢の馬券生活”。競馬を題材とした作品も手掛け、「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆する作家・須藤靖貴氏が、逃げ馬が勝つ3つの条件について深堀りする。

 * * *
 逃げ馬が勝つにはいくつかの条件があるという。【1】人気薄でノーマーク【2】単騎逃げでスローペース【3】トップ騎手が人気馬(差し馬)に騎乗。【3】が面白く、人気馬が牽制し合っているうちに「ほんじゃ、お先に」と逃げちゃう。逃げ切ったときの条件はどんな塩梅だったか。一頭に絞って深掘りした。

 人気薄ノーマークで穴を開けたといえばトーラスジェミニ(牡5歳 小檜山厩舎)。去年のエプソムCで逃げ粘っての3着(18番人気 木幡育騎乗)が記憶に新しい。配当は複勝33倍、3連複は73万円もついた。前走のダービー卿CTは11着(9番人気)。人気薄=前走大敗である。上位人気のサトノアーサー(レーン騎乗)、ピースワンパラディ(津村)、レイエンダ(ルメール)がゴーサインを図り合う中、府中の直線を逃げ粘った。3つの条件に合致する。

 2020年は13回出走(!)のうち10回逃げて4勝。炎の逃げ馬である。

 逃げ切ったのは1月の2勝クラス(木幡育、13人)、3月の3勝クラス幕張S(田辺、4人)、7月函館のOP巴賞(木幡育、2人)、12月の(L)ディセンバーS(吉田豊、4人)。エプソムC以降はそこそこの人気となっているので、1月中山のレースに注目した。

 前走は12月阪神のクリスマスキャロル賞(15着、秋山真)。外枠からまずまずのスタートだったがハナを主張できず見せ場なし。人気を落として年明けの中山である。抜群のスタートから馬群を引っ張り、直線で呑みこまれそうになりながらも粘り切った。このときも上位人気馬にデムーロ、マーフィーが跨っていて、差し馬の仕掛けが遅れた様相である。逃げ切りレビューだから、そりゃまあ、そうなのである。「すんなりハナを切れて、人気の差し馬勢が牽制し合う展開になれば」という、かつて小欄で揶揄した二重タラレバ予想となってしまう。この好例を事前検討にどう役立てるか。

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン