芸能

『おちょやん』ヒロイン杉咲花は「寝取られ不倫」をどう演じるのか

浪花千栄子の生涯を知るテレビ関係者は、今後の展開にハラハラしているという(写真/共同通信社)

浪花千栄子の生涯を知るテレビ関係者は、今後の展開にハラハラしているという(写真/共同通信社)

 放送開始から3か月、間もなく折り返しを迎えるNHK朝ドラ『おちょやん』。「大阪のお母さん」と呼ばれた昭和の大女優、浪花千栄子の生涯をモデルにした同作で、杉咲花が演じるヒロイン・千代が参加する劇団「鶴亀家庭劇」が、ようやく初公演にこぎ着けた。

 劇団の座長を務める天海一平(成田凌)と徐々に距離を縮めていくが、浪花千栄子の生涯を知るテレビ関係者は、今後の展開にハラハラしていると話す。

「天海のモデルは、かつて松竹新喜劇を率いた劇作家の渋谷天外。千栄子はのちに天外と結婚しますが、その夫婦生活は“ドロ沼”でして……」

 結婚後、天外は千栄子が可愛がっていた劇団の後輩女優と不倫し、子供をもうけてしまう。2人の離婚協議は4年に及び、その間に天外と愛人の間には第二子も生まれる。離婚成立後、天外はこの愛人と結婚するが、千栄子の天外への恨みは深かったという。

 天外の生涯を追った『渋谷天外伝』(大槻茂著、主婦の友社)によれば、千栄子は〈離婚後、京都・嵐山に料理旅館をつくるが、そこの敷石の裏に『渋谷天外』と彫って、毎日踏み歩いた〉と書かれている。

 朝ドラというより昼メロのような展開だが、今後この“寝取られ不倫”は描かれるのか。朝ドラに詳しいライターの田幸和歌子氏が語る。

「過去作でいえば、『カーネーション』(2011年)でヒロインと妻子ある男性の不倫愛が描かれましたが、相手の妻は登場せず、ドロドロした部分は排除された。『スカーレット』(2019年)でも、史実ではヒロインは夫の不倫で離婚しますが、劇中では不倫は寸止めで描かれていない。

 ただ、『おちょやん』は別だと思います。千栄子は夫の不倫と離婚を糧にして名女優に上り詰めた人。杉咲さんなら、どん底から這い上がった千栄子の強さを演じきるはず。正面から描くのではないか」

 NHKに聞くと、「今後の展開については番組公式ホームページなどで公表しておりますので、回答を控えさせていただきます」(広報部)とのこと。

 このところ朝のワイドショーは有名人の不倫スキャンダルで賑わうが、それ以上の愛憎劇が“裏番組”で展開されるかもしれない。

※週刊ポスト2021年2月26日・3月5日号

浪花千栄子(写真/共同通信社)

浪花千栄子(写真/共同通信社)

関連記事

トピックス

サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
香港の魔窟・九龍城砦のリアルな実態とは…?
《香港の魔窟・九龍城砦に住んだ日本人》アヘン密売、老いた売春婦、違法賭博…無法地帯の“ヤバい実態”とは「でも医療は充実、“ブラックジャック”がいっぱいいた」
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン