関ジャニ∞の大倉忠義が主演を務め、ヒロインの広瀬アリスとの夫婦役が話題を呼んでいるドラマ『知ってるワイフ』(フジテレビ系)。原作の韓国版が動画配信サイトで配信されていることもあり、日本版の盛り上がりに比例して韓国版も再注目されているようだ。韓国でも同ドラマが放送された際、視聴率1位を記録するほどヒットしたというが、その理由について、ソウル在住のKDDI総合研究所特別研究員・趙章恩さんが解説する。
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韓国で2018年に放送され、同時間帯視聴率1位を記録したヒットドラマ『知ってるワイフ』。『愛の不時着』や『青春の記録』、『ミスター・サンシャイン』などを制作したスタジオドラゴンの作品だけに、面白さはお墨付きである。「もし別の人と結婚していたら自分はどうなっていただろうか」、多くの人が一度は考えたことがある“妄想”がドラマ化されただけに、特に20~40代の共働き世帯や育児真っ只中の視聴者に受け入れられ、「夫婦とは何か」を考えさせられるドラマ」と注目を集めた。また、韓国では男性視聴者が多いドラマとしても話題になった。
そんな人気ドラマが、リメイクされて現在日本でも放送されている。演出、設定の違いや一部シーンの変更などはあるが、物語の大筋に大きな違いはなく、ある程度原作の韓国版に忠実な印象だ。物語は、母の世話やパートに育児とワンオペで日々を回すヒロイン・ウジンが、夫で主人公・ジュジョクに溜まった怒りを爆発させるところから始まる。ジュジョクも、疲れて帰宅すると毎日のように浴びせられるウジンの罵倒に嫌気がさしていた。そんなある日ジュジョクは、ひょんなことから地下鉄で出会った男にもらった500ウォンコインで偶然過去にタイムスリップする。そこからジュジョクの「人生をリセット」計画が始まるのだが、ウジンと出会う前に戻って過去を変えても、なぜかまたウジンと出会ってしまう。
ジュヒョクとウジンの共働き育児戦争は、見ているだけで息が詰まりそうなほどリアルに描かれており、その点は日本版でも同様だ。また、愛くるしい女子高生役から、仕事と育児に疲れ果てたワーキングママ役、テキパキ仕事をこなすビジネスウーマン役まで演じ分けるハン・ジミンの演技が光るドラマでもあり、日本版でもヒロインを演じた広瀬アリスの演技力に注目が集まった。
ドラマ全体も、コミカルな演出の中にしっかりと泣かせるシーンもあり、終始笑いあり涙ありで見ていて飽きることがない。過去に戻ったジュヒョクが運命を変えようとする度に、ウジンをはじめ友人や家族の運命も変わり続けるため、毎回次の展開が気になっていく。韓国ドラマファンには馴染み深い有名俳優らが別の人気ドラマのキャラクターのままドラマにゲスト出演しており、その場面を見つける楽しみもあった。