新型コロナにより昨年から面会時間が15分間になってしまったという。
「同じ空間でご飯を食べたりできず、会話というより業務報告の時間みたいになってしまっています。コーヒーでも飲みながらゆったりと会話をするぐらいの時間が欲しいのですが……」
介護される当事者になって初めて気付くことは多い。自分がサポートされる側になったことを受けて、長谷川氏は最近、こう口にするという。
「これからは患者としていろんなことを学んで発信していきたい。同じ認知症でも人の状態は全部違うから、比べられないんだよ」
発症したあとも、認知症医療の第一人者としての活動は続いている。
※週刊ポスト2021年3月12日号