隣家で発生した火災を自宅の火災警報器が鳴ったことで知るというケースもある。住宅用火災警報器の備えは大切だ。しかし、「ウチは付けているから大丈夫」と安心していてはいけない。防災士の藤尾秀俊さんはこう語る。

「住宅用火災警報器の設置が法律で義務づけられてから約15年経ちますが、多くの耐用年数が約10年です。取り替え時期を過ぎている家庭も少なくない。電池式のものが多く、電池切れを起こしている可能性もあります。いざというときに作動しないこともあり得るので、いまのうちにチェックしておきましょう」(藤尾さん)

 事前対策の一方で、隣の家の火事によって、自宅が焼け、家や家財道具に被害を受けたときの“補償”はどうなるのかについて気になる人も多いだろう。

「当然、隣の家の過失だからその家の人に請求できる」と考えるのは早計だ。

「日本には失火責任法という法律があり、過失によって火事を起こし、それが隣の家などに燃え広がって被害を出してしまった場合でも、原則として民法上の賠償責任は負わなくてもいいことになっています。“自分の家は自分で守る”が原則で、隣の家からの延焼で自宅が燃えたとしても、出火元の人に補償を求めることはできません。なので火災保険には必ず加入しておくこと、そして、どこまでが補償範囲かを確認しておくことが大切です」(鈴木さん)

 コロナ禍で在宅時間が増え、強い風も吹きやすいこの時期。自宅からの出火を防ぐことはもちろん、隣の家からの“もらい火事”にも充分な備えをしておきたい。

※女性セブン2021年4月1日号

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