安倍晋三・前首相にはどんな思惑が?(時事通信フォト)
安倍氏が露出を増やしているのは「政治的復権」をにらんだものだ。本誌・週刊ポストでは、森喜朗・元首相が地元の月刊誌のインタビューで、東京五輪組織委員会会長の後任を安倍氏に打診したが、「次の総選挙に向けて派閥の議員の応援に回りたい」という理由で固辞された経緯を明かしていることを報じた。
もし、安倍氏が会長を引き受けていれば、橋本聖子氏のように自民党を離党しなければならない。自民党最大派閥・細田派会長への就任も、9月の総裁選への関与もできなくなる。
それを断わったということは、「総裁交代」を見据えて五輪閉会の前、すなわち自民党総裁選前の政治的復権を優先させたということだ。
※週刊ポスト2021年4月16・23日号