世の中には弱っている女性が大好きな男性がたくさんいる
ここからは、まさに“一般人”の話なのですが、そういえば、今回の愛さんのようなケースは、私の長い人生において、周りでけっこう起きていたような気がします。
男性に負わされた傷は、男性にしか治せない。男性から空けられてしまった心の穴は男性にしか埋められない……ともいわれてきましたが、焦って“結果”を求めた場合、ロクなことにはならないと声を大にして言いたいです。
失恋でも離婚でも、さっさと次にいこうという気持ちになるのは理解できますし、何を隠そう、私はそういうタイプだったかもしれません。
でも、それでうまくいったことは一度もありませんでした。なぜなら、世の中には、弱っている女性が大好きな男性がたくさんいるのです。
彼らの特徴として、第一に半端なくやさしいということがあります。それも目に見えるやさしさなのです。昔でいうならメール、最近でいうならLINEのレスポンスが異常に速くて、文章も丁寧で長い。相手女性をほめちぎる術も身についているし、演出も上手。つまり、マメ男なんですよね。
今回、愛さんが男性と過ごしたデートコースがベタすぎて少々驚かされましたが、女性にとっての非日常をあたかも日常であるようにアプローチしてくるのも、この手の男性の得意技なのです(注・話がごっちゃになりかけましたが、愛さんの相談相手の男性を指しているのではありません。念のため)。
ただ、このケースには大きな落とし穴があるのです。それは、弱った女性に手を差し伸べるのが大好きな男性は、いわば“不完全な女性”が大好きだということ。つまり、悩みが解決され、元気いっぱいになった女性には魅力を感じなくなってしまうのです。それでは、いい関係が長続きするハズがありませんよね。
これまで何度も書かせていただいていますが、理想の結婚とは、精神的にも経済的にも自立した“完全”な男女が寄り添いながら歩んでいくことです。どちらかがどちらかをフォローし続ける関係なのだとしたら、少し踏みとどまって考え直すことをオススメしたいものです。
愛さんの幸せを願っています。
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2021年4月22日号