●高水三山(759m)東京都
雅子さまとともに(時事通信フォト)
1993 年のご結婚後、おふたりそろって初めて登られたのが、新緑が萌える初夏の高水三山だった。
「初めての“ご夫婦登山”ということで、大きな注目を集めました。それまでハイペースで登られていた陛下も、おふたりのときは雅子さまに合わせ、ゆっくりとしたペース。雅子さまも、陛下の思いやりを感じられたことでしょう」(前出・皇室記者)
以降、雅子さまと共に山を登られることが増えた陛下にはこんな変化が。
「その頃から、陛下の“山ファッション”がとてもおしゃれになられて、微笑ましく感じたのを覚えています」(別の皇室記者)
ご結婚当初の登山での、仲睦まじいエピソードはほかにも。“皇室追っかけおばちゃん”こと、28年にわたって皇室を追う白滝富美子さんは言う。
「新婚時代のおふたりは山でお弁当を食べるとき、肩を寄せ合うように並んで座られていました。後ろ姿だけでとても仲がよいことが伝わってきたんです」
山でのひとときが、おふたりの愛を深めていったのだ。
雅子さまは登山を終え、「木漏れ日の中、さわやかな風を受けながらふたりで歩けて、心地よい気持ちでした」と話された
東京が誇る山々
●羅臼岳(1661m)北海道
ご結婚から数年は、毎年のように山を登られた両陛下。1994 年の羅臼岳もその1つ。
「北海道の知床半島で、壮大な自然を楽しまれるご様子は、普通のカップルの新婚旅行のような雰囲気でした。そんな中で、雅子さまは報道陣の前で陛下の髪を整えられるなど、とてもリラックスされていたようでした」(居合わせた人)
これまで登山客に話しかけることの少なかった陛下が、その頃には積極的に声をかけるようになられたという。陛下はご結婚後、登山について問われ、次のように答えたことがあるという。
「私は登山が好きなんじゃなくて、雅子と一緒に登山するから楽しいんですよ」
これまでストイックに頂上を目指されていた陛下が、登山に新たな喜びを見出された瞬間だった。
まるで新婚旅行のようにリラックス(時事通信フォト)
知床半島
●大菩薩嶺(2057m)山梨県
道中、肩を寄せられお話しされる両陛下(時事通信フォト)
ご結婚から10年近く経った2002年9月、キャップ、チェック柄のシャツ、リュック、ポーチと雰囲気を合わせた“リンクコーデ”で。草むらで立ち止まって景色を楽しまれるなど、雅子さまとご一緒の“登山スタイル”もすっかり定着したご様子で終始にこやかな表情をされていた。
2000mを超える山にもお2人で(時事通信フォト)
整備された登山道が人気
●雲取山(2017m)東京都、埼玉県、山梨県
1980年7月、20才のときに初めて登られた雲取山(時事通信フォト)
雲取山には3回登られているが、その内の1回が雅子さまと登られた1995年11月。冬を目前にした山々のキリッとした眺望を楽しまれた陛下は、この2か月後、陛下は『山と溪谷』(1996年1月号)に《東京奥深くの晩秋の自然に接することができた喜びも味わった。私は、これからも妻とこのような登山の楽しみを見出せたらと思う》というエッセイを寄稿された。
都内唯一の2000m峰
●那須岳(1915m)栃木県、福島県
2016年8月に開かれた「山の日」記念全国大会のため、北アルプスの玄関口である上高地(長野県)を訪れたご一家。その約1週間後には、ご一家で那須岳を登られた(写真は白滝さん提供)
過去には上皇陛下や黒田清子さん(上皇陛下の右肩の後ろ)と一緒に、那須岳周辺の南月山で登山を楽しまれたこともある。
1997年8月、両陛下で那須岳を登頂。以降、毎夏のように登られた(写真/AFLO)
過去には上皇陛下や黒田清子さん(上皇陛下の右肩の後ろ)と一緒に、那須岳周辺の南月山で登山を楽しまれたことも(1992年8月。時事通信フォト)
御用邸近くの名峰(写真/AFLO)
※女性セブン2021年5月6・13日号