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尾野真千子の真価 映画Pが「彼女しかいない」と語る理由

最新出演映画のプロデューサーが語る尾野真千子の魅力(Getty Images)

コロナ禍を描いた4年ぶりの主演映画が公開中(Getty Images)

 石井裕也監督の最新作『茜色に焼かれる』(全国公開中)は、女優・尾野真千子(39)の約4年ぶりの単独主演作である。大きな反響を呼んだNHK連続テレビ小説『カーネーション』から10年、今年40歳を迎える彼女の魅力を探った。

 1997年に公開された映画『萌の朱雀』で役者としてデビューを果たした尾野。映画初出演にして主演に抜擢された彼女は撮影当時中学生で、河瀬直美監督との偶然の出会いを経て演技未経験ながらオファーを引き受けることになったという。

 同映画ではシンガポール国際映画祭の主演女優賞などを獲得。高校を卒業すると地元・奈良から上京し、本格的な女優業をスタートさせる。だが精力的に活動していたものの、20代の頃はオーディションでの落選が続き、思い詰めたこともあったそうだ。

 そんな彼女があらためて世間の注目を浴びることとなったのは、主演を務めた2011年度下半期のNHK連続テレビ小説『カーネーション』だった。ザテレビジョンドラマアカデミー賞の主演女優賞をはじめ数多くの賞を受賞したほか、ドラマ自体も各方面から高い評価が寄せられた。

 その後は映画やテレビドラマの世界で大きな存在感を放つようになっていく。2017年公開の映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』では、特殊メイクを使用せずに10代から50代までの役柄を演じ分けたことが話題を呼び、複数の助演女優賞を受賞している。

 最新主演作である『茜色に焼かれる』で、尾野真千子は中学生の息子を育てるシングルマザー役を演じる。理不尽な交通事故で夫を亡くし、経営していたカフェはコロナ禍で破綻、息子はいじめにあってしまうなど、数々の困難が降り注ぐなか力強く生きる姿が描かれる。

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