スマホで様々な情報を入手できる時代に(写真はイメージ。Getty Images)
現状に対する不安は、「自分は何かに騙されているのではないか」という疑いの気持ちを生じさせやすいという。特にスマホが要注意だと、陰謀論に詳しい評論家の真鍋厚氏は言う。
「スマホを見ていると、ネガティブな情報ばかり摂取する“ドゥーム・スクローリング”と呼ばれる行為に陥りやすい。今だとワクチンの副反応を調べてみたら、画像や動画でいくらでも反ワクチンを訴えるものがSNSに出てきます。それらの情報を鵜呑みにするうちに健康被害のイメージが植え付けられてしまう。人は特に自分の生命、健康に関する脅威については不安モードになるため、コロナは陰謀論に導かれやすくなります」
前出の角氏は、こうした陰謀論を信じやすいのは、若者よりも中高年や高齢者が多いと指摘する。
「『TOCANA』の読者層のメインは40代から50代の男性がメインで、高齢者も多い。若者はむしろ陰謀論に興味がないようです。新聞やテレビに載っていない情報を求める知識欲旺盛な中高年ほど、陰謀論にのめり込む傾向があるようです」
※週刊ポスト2021年6月11日号