すべての気象病は、自律神経の乱れによるもの。そのため、腕の内側にある「内関」というツボを押すことで、症状がやわらぐ場合もある。
「手のひらと手首の間のしわから、ひじ側に指3本分進んだところにあります。内関を探すときは、脈拍を測るときのように手首の内側に指を当てるとわかりやすい。強く押すと、ズーンと響くように痛みのある場所です。左右でより痛く感じる方を、親指の腹で3秒間ほど強く押してください」
耳まわりの血行をよくするマッサージも効果的だ。
やり方は簡単。両耳を指でつまんで、上下、外側に5秒ずつ引っ張り、そのまま後ろに5回ずつまわす。その後、両耳を後ろから前に折りたたむように5秒間押さえ、最後に耳全体を手のひらで包んで、後ろに5回まわす。
「症状があるときはもちろんですが、できれば予防的に毎日行うのが理想です。朝・昼・晩の1日3回、最低でも2週間は続けてほしい。ホットタオルで両耳の後ろを温めるだけでも効果的です。気圧調整機能のある耳栓を着用するのもいいでしょう」
自律神経が乱れにくいように、生活習慣を整えておくことも大切だ。
「ビタミンB群や亜鉛、マグネシウムを食事で積極的に摂るほか、内耳のむくみを取る作用のある五苓散や、神経の高ぶりを抑える抑肝散などの漢方薬もよいでしょう」
軽い運動や入浴で血流を上げることも、自律神経を整えることにつながる。
「料理をしているときや電車の待ち時間などに、つま先立ちをするのが、手軽で効果的です。30回を1セットとして、1日3セットを目標に。また、38~40℃程度のぬるめのお湯での半身浴を2週間ほど続けると、自律神経を整えることができるので、今日から実践してみてほしい」
梅雨の時期に調子が悪いと感じたら、きっと気圧のせい。無理せず、自分に合った対処法で切り抜けてほしい。
※女性セブン2021年6月17日号