ライフ

雨の日に体が重い、頭が痛い… 簡単にできる梅雨時の「気象病」対策

(写真/Getty Images)

多くの人が悩む気象病。どうしたら解消できる?(写真/Getty Images)

 猫が顔を洗っていたら、ツバメが低く飛んだら──そんな伝承と同じように、私たち人間もまた、雨の予兆を敏感に感じ取っている。ただ、それが頭痛やめまいになって表れるのがやっかいだ。最新の気象病対策を知っておこう。

 今年は例年よりもずいぶん早く、沖縄、九州に続き、東海地方まで、5月中に梅雨入りを迎えている。もうすぐ、全国的に雨の多い季節が来る。

 雨の日が続くと、なんとなく落ち込んだり、体がだるくなるのはもちろん、人によってはひどい頭痛やめまいに悩まされることもある。

「暗くてジメジメしていると気分が沈むから」というだけの話ではない。実は、天候を左右する「気圧」の変化こそが、私たちの体調に大きな影響を与えているのだ。

気象病はその人の“ストレス反応”

 気圧は1日の時間帯によっても変動し、朝9時頃が最も高く、午後3時頃に一度下がり、午後9時頃になると再び上昇し、午前3時頃にはまた下がる。気圧は四六時中、体に大きな負荷をかけており、それが天気や時間帯によって変動し続けているのだ。これによって出るさまざまな症状を「気象病」という。

 日本で初めて「気象病外来・天気痛外来」を開設した、愛知医科大学客員教授の佐藤純さんによると、人が気圧を感じる“センサー”は、耳のいちばん奥の「内耳」という部分にあるという。

「気圧の感じ方には個人差があり、内耳が敏感な人ほど影響を受けやすい。内耳が感じ取った気圧の変化は、脳に信号となって送られます。内耳が敏感だと脳に過剰に情報を伝えることになり、それが大きなストレスになる。すると、自律神経のバランスが崩れて、体にさまざまな不調が表れます」

 内耳には、脳に直接つながる前庭神経と蝸牛神経の2つがある。内耳は脳に非常に近い場所にあるため、気圧の変化は脳にダイレクトに響き、気象病を呼び起こすのだ。

 佐藤さんによると、気象病に悩む人は、国内で1000万人以上もいる。

「飛行機の離着陸時や、高層ビルのエレベーターに乗ったときに耳がキーンとする人や、めまいが起こりやすい人、乗り物酔いしやすい人は、内耳が敏感だといえます。特に女性に多く、私の外来に来る患者の約7割は女性です」(佐藤さん・以下同)

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト