さまざまな家事のなかでも洗濯だけはアウトソーシングしにくい
最初に洗濯を教える
夫や子供に、最初に教える家事は、意外なことに「洗濯」だという。なぜか?
「掃除はいまやロボット掃除機がしてくれますし、食事は宅配サービスがあります。しかし、洗濯だけはアウトソーシングできません。下着までクリーニングに出すのは、非現実的だからです」(西崎さん)
加えて、洗濯の工程は多く複雑だ。洗濯物の仕分けに始まり、洗剤のチョイスなど、洗濯機のスイッチを押すまでにも複数の工程がある。さらに、干してアイロンをかけ、たたんでたんすにしまうまでが一連の作業となる。この面倒な作業を少なくとも週に2~3回行わなければならない。
「洗濯は、最初に教えるべきですが、初心者には難易度が高い。1か月くらいかけて根気よく教えましょう。一通りの流れを把握すれば、あとは細かく教えなくても、しわが気になるなら干し方を改善するでしょうし、シミがイヤならシミ抜きを自ら覚えていくはずです」(西崎さん)
料理指導は後回しでOK
家事を教えるとなると、まずは料理と思いがちだが、これは後回しでいいという。婚活コンサルタントの川崎貴子さんはこう話す。
「出来合いのものが気軽に手に入る時代なので、作り方を教えなくても困ることはないはずです」
教えるなら、炊飯器の使い方と、みそ汁、野菜炒めの作り方、後片付けの方法で充分だという。ただ、買い物には指導が必要。家事をしてこなかった男性は、食材の賞味期限や消費期限がわからず、卵や牛乳の特売時にまとめ買いして結局腐らせたりしてしまいがち。そうならないためにも、一度一緒にスーパーマーケットに行き、食材の選び方や保存期間・方法などをしっかり教えてあげよう。
取材・文/前川亜紀 イラスト/ユキミ
※女性セブン2021年6月17日号