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コロナ禍でも日本酒輸出が好調 中国人富裕層にバカ売れする意外な理由と落とし穴

中国人富裕層にとって10万円の日本酒は「安い」

 では、なぜ、中国向けの輸出がここへきて急激に伸びているのか。全国1691の蔵元が所属する日本酒造組合中央会の担当者に話を聞いた。

「ひとつはコロナ禍が他の国々よりも早めに落ち着いてきて、レストランなど飲食店で日本酒を味わう機会が増えたことがあります。

 さらに、中国ではEコマース(ネット通販)が普及していて、これまでは化粧品やお菓子の購入が多かったのですが、近年、日本酒の取り扱いが始まったため、かつて日本を訪れて気に入った日本酒をネットで購入されるというケースが増えています」(海外業務担当者)

 中国、香港、米国、シンガポールなど各国に共通しているのは、コロナ禍での家飲みに対応して、個人向けの店頭販売からネット通販まで幅広く販売チャネルが展開され、日本酒の新たなマーケットが創出された点も見逃せない。

「量よりも質」という傾向はアジアで顕著だという。

「1kl当たりの輸出額で見ると、2019年に比べ2020年は、中国125%、香港、シンガポール115%と、単価が大きく上がっています。中国では高級ワインを資産目的で購入する方がいますが、日本酒の古酒を同じように資産目的で購入されるケースがあると聞いています」(前出の担当者)

 ネット上には、中国人の富裕層が好んで買う銘柄として、秋田県の蔵元の大吟醸(1800cc/11万円)が紹介されていた。フランスの超高級ワインに比べれば、1本10万円はむしろ安いという感覚らしい。

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