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五輪バブル方式は穴だらけ?デルタ株流行で都内感染者1日3000人予測も

「バブル方式」の対策で大丈夫なのか…(イメージ)

いまの「バブル方式」で大丈夫なのか…(イメージ)

 東京オリンピック・パラリンピックでは世界各国から選手団と大会関係者、約9万4000人が集まる。

 ブラジルで開催されたサッカー南米選手権「コパ・アメリカ」では、選手やスタッフの間でクラスターが発生し、ベネズエラの選手8人の感染を筆頭に、陽性者数は140人を超えている。同大会では、PCR検査や外出制限、専用バスなどで選手団を市民から隔離する「バブル方式」が採用されているが、チリ選手2人がバブル内に美容師を招くなど、「隔離環境」は崩壊していた。東京五輪も「バブル方式」が謳われているが、その現実味にも疑問符がつくこととなった。

 神戸大の岩田健太郎教授(感染症内科)はこう警鐘を鳴らす。

「東京五輪もコパ・アメリカと同様に、関係者がバブル内にウイルスを持ち込み、感染が広がるリスクがある。大会規模の大きさ、関係者の多さを考えても、他のスポーツ大会と東京五輪とでは全く異なる」

 コパ・アメリカの選手・関係者の総数は約5000人に過ぎない。五輪にはその20倍の人が集まるのだから、比べものにならないほど管理は困難になる。

 すでに事前合宿で来日したウガンダの選手団から成田の検疫で陽性者が1人出たうえに、残りの8人はそのまま合宿地である大阪に移動。滞在先で新たな陽性者も見つかった。“穴だらけのバブル”である。

 大阪で確認されたウガンダ選手の陽性者は、成田での抗原検査では陰性だったということになる。五輪本番では選手が毎日、自室で抗原検査を受ける予定となっているが、医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は、ここにも穴があると指摘する。

「熱や咳などの症状が出ている人の場合は、PCR検査でも抗原検査でも差はないが、無症状の場合は、抗原検査では感染者の半分を見落とすことになる。大流行している国からも選手は来るわけで、陽性者との接触をゼロにするのは無理でしょう」

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