「お嫁さんにしたい女優No.1」と言われていた竹下景子(写真/共同通信社)

「お嫁さんにしたい女優No.1」と言われていた竹下景子(写真/共同通信社)

『クイズダービー』には、他にも、驚異的な正答率を誇り、巨泉から「宇宙人」と呼ばれたはらたいら、三択問題に強く「三択の女王」と呼ばれた竹下景子など、ニックネームごと親しまれた回答者がいた。

 はらたいらの博識は、『クイズプレゼンバラエティーQさま!!』(テレビ朝日系)などで見るやくみつるやインテリ芸人たちに通じるものがある。番組に出始めた頃、大学生だった竹下景子とともに「クイズダービー」で知的な回答ぶりを見せていた宮崎美子は、今も「クイズの女王」と呼ばれ、クイズ番組には欠かせない存在だ。

 巨泉さんに話を聞いた時、この番組が当初、オッズのつけかたも番組進行も違って4パーセント程度の視聴率しかとれず、思い切った変更を経て、視聴率40%にまで達したと知って驚いた。そして、司会者が「前に赤坂のサウナで会いましたよね」などと回答者や出場者と雑談するという「クイズトークバラエティ」の要素も意識して入れていたというのも、放送作家の巨泉さんらしいなと感心した。

「番組に責任を持ってきた」「自分の番組にしか出ない」と言い切る巨泉さんは、『クイズダービー』の冒頭でも「巨泉のクイズダービー」と声を出していた。再放送でもその勢いを感じる。革新的な番組とは、そういうものなのだ。

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