少し前まで空を黒い雲が覆っていたのに…
「美輪さんは4、5年ほど前から『見えなくなった』と話していますが、それでも広い見識と抱負な人生経験からくるアドバイスや訓示は、いまだに人気なのです」(前出・美輪を知る芸能関係者)
講演会では「良いことがあれば、その逆もありバランスが取れている」という正負の法則や、「地獄極楽は胸三寸にあり。幸せも不幸も自分の心次第、幸せとは感謝することを見つけること」などと、自身の体験談をもとに諭している。
長崎で被爆した少年時代。戦後の銀座の喫茶「銀巴里」で三島由紀夫ら多くの文化人に愛されるシャンソン歌手として羽ばたいたこと。まだ、ジェンダーへの理解度が低く、容姿を中傷され続けながらも、舞台に立ち続けてきた芸能半生。そして、度重なる病やケガとの闘い……。
酸いも甘いも熟知する美輪の言葉は、テレビ露出が減っても、多くの人を癒し、励まし続けている。