芸能

松本伊代が語る『センチメンタル・ジャーニー』筒美京平さんの凄さ

筒美京平さんの凄かったところは?松本伊代が語る

筒美京平さんの凄かったところは?松本伊代が振り返る

 昭和の偉大な作曲家である筒美京平さん。松本伊代が日本レコード大賞をはじめ多数の新人賞を受賞した『センチメンタル・ジャーニー』も、筒美さんの作曲だ。今年デビュー40周年を迎えた松本が、思い出の曲について振り返った。

 * * *
 筒美京平先生のお名前は、歌番組で表示される作曲家のクレジットで知りました。父が好きだった尾崎紀世彦さんの『また逢う日まで』をはじめ、多くのヒット曲を書かれていて「すごい人だなぁ」って。ですからデビュー曲『センチメンタル・ジャーニー』(1981年)を作曲していただけると知った時はとても嬉しかったことを憶えています。デビューにあたっては先生のピアノで歌のレッスンを受けましたが、終始穏やかな物腰で子供だった私にも優しく接してくださって。

 湯川れい子先生の詞を初めて見た時は驚きました。私は自分のことを「伊代は~」と名前では呼ばないので、ちょっと不安だったのですが、京平先生のメロディに乗せて歌い始めたら、気恥ずかしさは消えました。詞にメロディがはまっていたので違和感なく歌えたんです。先生の偉大さを最初に感じた瞬間でした。

 私はずっと自分の鼻声にコンプレックスを持っていたんですね。でも先生はその声を個性として見抜いて、約30曲も提供してくださった。2004年にCD-BOXを出した時は「実にユニークな響きのある声。平山みき、郷ひろみとともに私の好きな三大ボイスの1つです」というコメントまでいただいて。私の声が魅力的に聴こえるような曲をたくさん作ってくださったことに感謝しています。

 先生の曲って、すべてがサビというか、どの部分を聴いても印象に残るメロディだと思います。先日、あいみょんさんが好きな曲の1つに『センチメンタル・ジャーニー』を挙げてくれましたが、私が若い人にも知られているのは先生のおかげ。20歳から数年間、大人になろうとして歌うのを封印した時期もありましたけど、これからは先生から贈られた宝物として、いくつになっても歌い続けていきます。

【プロフィール】
松本伊代(まつもと・いよ)/1965年生まれ、東京都出身。1981年『センチメンタル・ジャーニー』でデビューし、各新人賞を受賞。現在はバラエティでも活躍中。今年デビュー40周年を迎える。

取材・文/濱口英樹

※週刊ポスト2021年8月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

度重なる不倫が報じられてきた歌舞伎役者の中村芝翫
【凄絶不倫】中村芝翫「アンジェリーナ・ジョリー似から熊田曜子似まで」三田寛子とは全く異なる愛人のルックス「好みは妖艶タイプ」
NEWSポストセブン
内田容疑者とともに殺人容疑がかけられている19歳のA子。内田容疑者のSNSにはA子が頻繁に登場していた
共犯の19歳A子を“舎弟”と呼んだ内田梨瑚容疑者(21) 殺害直後、タバコ片手にノリノリで『非行少女』を歌う姿をSNSに投稿 「頬を寄せながら……」【旭川・女子高生殺害】
NEWSポストセブン
草葉の陰で何を思うか
小澤征爾さん「お別れ会」に長男・小澤征悦と妻・桑子真帆アナは参加せず 遺産管理を巡り実姉との間に深い溝
女性セブン
訪英に向け、慎重を期されている(4月、東京・千代田区。撮影/JMPA)
【消せないトラウマ】雅子さま、訪英直前の記者会見は欠席か ロンドン到着後の日程も不透明 「慎重すぎるのでは…」との指摘も
女性セブン
殺人未遂容疑で逮捕された笹山なつき容疑者
《鹿児島2歳児カッター切りつけ》3月末に10人退職…“要塞”と揶揄される保育園の中で何が「口調の強い園長先生」「新卒職員が2カ月で髪ボサボサで保護者会に…」近隣住民語る10年前の異変
NEWSポストセブン
坂口憲二(時事通信フォト)
映画『キングダム』“第5弾以降”の撮影が7月に開始へ、坂口憲二が出演か 『教場』で共演した木村拓哉が復帰を後押し
女性セブン
殺人容疑で逮捕された内田梨湖容疑者(SNSより)
《強気な性格の私も愛して》内田梨瑚容疑者がSNSの写真転載にキレた背景に加工だらけのTikTok投稿【旭川・女子高生殺害】
NEWSポストセブン
「完封デート」の小笠原慎之介選手(時事通信)
中日・小笠原慎之介“北川景子似美女”と焼肉→ホテルの「完封デート」撮 “モテないキャラ”も育んでいた遠距離愛
NEWSポストセブン
自転車を取り締まる警視庁の警察官(イメージ、時事通信フォト)
自転車「逆走」が招く重大事故 ドライバーには「一時停止無視のママチャリ」も恐怖
NEWSポストセブン
殺人容疑で逮捕された内田梨瑚容疑者(SNSより)
《17歳の女子高生を殺害》昼は化粧品店で働いた内田梨瑚容疑者(21)が旭川の繁華街「未成年飲酒・喫煙」界隈で見せていた「ヤンキー系」素顔
NEWSポストセブン
三田寛子と中村芝翫夫婦の家で、芝翫と愛人が同棲しているという
【不倫真相スクープ】三田寛子、実家を乗っ取られた? 中村芝翫と愛人の生活が“通い愛”から同棲に変化 ガレージには引っ越しの段ボールが山積み
女性セブン
黄色の旗を掲げることで安否を確かめ合う「黄色い旗運動」
迷惑を最小限に抑える「理想の孤独死」を叶えるにはどうすればいいのか? 「早く見つけてもらう」ために活用すべき官民サービス、アプリなど
女性セブン