南海トラフ地震の被害規模を予測
火山灰で首都機能が麻痺
大地震、巨大津波、富士山噴火に続くのは、広範囲に降り積もる火山灰の被害だ。
「噴火は最大で2週間ほど続き、首都圏でも火山灰が降り積もります。日中も夜のように真っ暗になり、救助ヘリや飛行機も飛行できないほか、停電や断水が発生します。また、火山灰がパソコンやコンピューターなどの精密機器に入り込むと正常に動かなくなります。結果、首都機能のほとんどが麻痺するでしょう。呼吸器系の疾患や角膜の損傷など、人体への影響も無視できません」(鎌田氏)
南海トラフ巨大地震はこうした“複合災害”となり、日本列島の大半に被害を及ぼす。影響が少ないと考えられるのは、北海道や青森、岩手など、東北地方以北のわずかな地域に限られる。
図制作/タナカデザイン
※週刊ポスト2021年8月20日号