小麦に含まれるグルテンが中毒症状を引き起こすことも(写真/Getty Images)
食卓の定番である唐揚げも要注意。油の旨みがクセになって食べすぎていると、健康被害をもたらす。
「油で揚げることで旨みが生じるため、鶏肉自体の質が悪くても、おいしいと感じられます。家で揚げたものならまだしも、フライドチキンなど、市販の揚げ物の多くはアブラヤシから採取される『パーム油』という、家庭では使われない油が使われています。パーム油はトランス脂肪酸を含んでいないというメリットの半面、添加されている酸化防止剤(BHA)の発がん性、糖尿病や大腸がんなどのリスクの大きさが指摘されています」(沢木さん)
菓子パン、ケーキ、ドーナツといった小麦の加工食品も、やはり糖質と油が問題。ほかの食品と比べても、カロリーの高さは群を抜いている。
「菓子パンは口当たりが軽く、お腹にたまらないわりには1個400kcal以上あるものも。あっという間にカロリーオーバーとなります」(垣田さん)
麻生さんは、小麦の栄養成分の危険性を指摘する。
「精製された小麦はミネラルが失われ、血糖値を急上昇させます。また、近年の多くの小麦は品種改良が進み、グルテンと呼ばれる成分が過剰に含まれている。快楽物質であるドーパミンを分泌させ、麻薬と同じ中毒症状を引き起こすことが問題視されています」
一見ヘルシーそうに見える食品でも、油断はできない。餃子には野菜も含まれており、栄養バランスが整った食品に見えるが、依存性の高いものも存在する。市原さんが言う。
「冷凍食品などの安い餃子は脂肪分の多い肉が使われていることと、皮の糖質によって、血糖値を上げる原因となります。さらに、外食で餃子を食べるときは、ラーメンやチャーハンなどと一緒に食べることが多く、糖質、油いずれも過剰で、脳内の快楽物質を刺激します」
本場の中国では、餃子はゆでて作られることが多く、油で焼いて調理するのは、日本独特の方法だ。
日本独自の作り方が浸透している食べ物というと、カレーも外せない。スパイスを用いて作る本格的なインドカレーと違い、日本ではカレールウを使って、ゴロゴロと具が入っていることが多い。
「日本で売られているカレールウはとろみとコクをつけるために小麦粉と動物性脂肪が入っています。小麦粉には糖質が含まれていますから、油と一緒に摂りすぎると血糖値の急上昇につながる。また、具にじゃがいもを使うのも問題。じゃがいもには糖質が多く含まれ、白米と合わせたら糖質過多になってしまいます」(市原さん)
カレールウには食品添加物が多量に使われ、味覚を刺激することも難点だ。