(写真/Getty Images)

正常な味覚を養うためには、野菜や果物を原型に近い形で食べることが重要(だという写真/Getty Images)

 健康にいいとされるカカオ豆だが、カフェインが含まれているため、一概には褒められない。管理栄養士の麻生れいみさんが言う。

「カフェインを摂ると、『セロトニン』という幸せ物質が脳から分泌されるため、摂取すればするほどやめられなくなります。チョコレートにはさらにチロシンやトリプトファンという気分を高める化学物質も含まれるので、中毒になる人が多いのです」

 エナジードリンクも、同じくカフェインのリスクが高い。同じカフェイン飲料のコーヒーとは違い、苦みがなく、飲みやすくする工夫がされているため、つい何本も飲んでしまう危険があるからだ。消費者問題研究所代表の垣田達哉さんが警鐘を鳴らす。

「眠気覚ましにエナジードリンクを飲む人がいますが、カフェインは過剰摂取すると命の危険がある。アメリカでは、14才の子供が飲んで命を落とし、裁判になったほど。日本でも、眠気防止剤とエナジードリンクを一緒に飲んだことによる死亡事故が起きています。

 コーヒーのカフェインと違い、エナジードリンクのカフェインは『食品添加物』です。子供が飲むと少量でもカフェインの作用が過剰に出てしまうので、飲ませない方がいい」

 疲労回復をうながすような栄養ドリンクにもカフェインが多く含まれているので注意が必要だ。疲れたとき、甘いジュースを飲む人もいるかもしれないが、これも危険。砂糖入りの清涼飲料水には、500mlのペットボトル1本あたり角砂糖10個以上もの砂糖が入っていることもある。糖尿病専門医の市原由美江さんがいう。

「『砂糖中毒』という言葉があるように、摂りすぎるとドーパミンやエンドルフィンといった快楽物質が脳内から分泌され、依存性も高い。冷たい飲み物だと、ごくごく飲めてしまうので、大量に糖分を摂ることになり肥満やあらゆる病気の原因となります」(市原さん)

 カロリーゼロや糖質ゼロをうたい文句にしている飲料水も危険だ。 

「人工甘味料ならカロリーもないし、糖尿病予防になるといわれてきましたが、現在は、人工甘味料はアルツハイマー病のリスクが3倍になるなど、砂糖よりも危険とする意見もある。たとえ砂糖が入っていなくても、結局、甘さに依存していることには変わりありません」(垣田さん)

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