芸能

特殊詐欺撲滅活動に取り組む伍代夏子「60代くらいの世代が危ない」

伍代夏子

この活動では警察官の礼服に身を包む。この日はライトグレーの夏服を着用

「普段は着物でステージに立っていますので、こうして礼服に袖を通すと使命感がわいてきますね」。警察官の礼服を着た伍代夏子(59才)はそう語ると、キリッと表情を引き締めた。伍代は2018年より警察庁の「ストップ・オレオレ詐欺47~家族の絆作戦~」プロジェクトチーム(略称:SOS47)に参加し、警察庁特別防犯支援官として特殊詐欺撲滅のための広報活動に取り組んでいる。

「芸能界のプロジェクトチーム・SOS47は杉さん(夫の杉良太郎)の発案で生まれました。警察庁特別防犯対策監を務める杉さんはメンバーを集めては“自分は警察官なんだ”という自覚を持つよう、意識を高めています。『私たちは警察官なんだから街中で交番を見かけたら、立ち寄ってほしい。警察官の皆さんに“この街を守ってください。気をつけてくださいね”と激励してほしい』と促すんです。

 杉さんですか? 杉さんも自ら積極的に立ち寄っています。日頃からそうした意識が根付いているので、SOS47の活動にはみんなとても熱心に取り組んでいます」

 SOS47のチームはコロッケや城島茂、松本利夫(EXILE)、川栄李奈、乃木坂46、AKB48など幅広い年齢層で構成されている。

「特殊詐欺の被害は高齢者に多いのでご高齢のかたがたがこれ以上被害に遭わないよう、若い人は同世代へ向けて、アルバイト感覚で“受け子”にならないよう、役割分担をして広い世代へ呼びかけています」

 特殊詐欺は全体として減少傾向にあるものの、昨年の被害件数は1万3550件、被害額は285.2億円。和歌山県では2020年の特殊詐欺被害額が前年の2倍近くに増加したことを受け、7月には伍代が同県を訪れて啓発活動を行った。現地では和歌山県警察が開設した特殊詐欺被害防止専用の無料電話「ちょっと確認電話」(0120・508・878=これはわなや)をPRすべく、

「電話の中で『市町村職員』『介護保険料金の払い戻しがある』『手続きは今日の何時まで』『携帯電話を持って近くのATMへ』という話があれば詐欺の可能性が大です! 確認して被害を防ごら~」

 などと、親しみやすく和歌山弁を交えて人々へ注意を呼びかけた。

「県民性に合った土地の言葉で伝えることで、身近に感じていただけたらいいなと思います。これだけ還付金詐欺に注意してくださいと言われ続けていても被害がなくならないのは、詐欺グループに心の隙へ入り込まれるから。私は電話の犯人の声を聞いたことがあるんですが、とってもやわらかい、やさしい話し方をするんですよ。コロナ禍で人と話す機会がなくてさみしく感じるひとり暮らしのかたなどはついつい世間話をしてしまい、気がついたらATMへ誘導されてしまうんでしょうね」

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン