松木氏はさほど「いいボール」に見えなくても「いいボールだ!」と叫ぶことで、日本代表と自分を盛り上げようとしていたのではないか。つまり、ホームでのW杯最終予選という『絶対に負けられない戦い』で、日本が手こずる焦りから不用意な「いいボールだ!」が復活してしまったと考えられるのだ。
■文/岡野誠:ライター。NEWSポストセブン掲載の〈検証 松木安太郎氏「いいボールだ!」は本当にいいボールか?〉(2019年2月)が第26回『編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞』デジタル賞を受賞。著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)では本人へのインタビュー、野村宏伸など関係者への取材などを通じて、人気絶頂から事務所独立、苦境、現在の復活まで熱のこもった筆致で描き出した。