国内

河村市長がブレイクスルー感染 罹患した人を責めてはだめだ

河村たかし名古屋市長は布マスクを着用することが多い。写真は有松・鳴海絞のマスク(時事通信フォト)

河村たかし名古屋市長は布マスクを着用することが多い。写真は有松・鳴海絞のマスク(時事通信フォト)

 新型コロナウイルスのワクチン2回接種を終えていた河村たかし名古屋市長が、コロナ感染していたことがわかった。ワクチンを接種したあとでも感染することをブレークスルー感染といい、河村市長もそれにあたる。どの感染症に対するワクチンでも、効果は100%にならないので新型コロナウイルスだけの特殊なことではないのだが、ワクチンを打っても意味があるのだろうかと考える人がいても不思議はない。俳人で著作家の日野百草氏が、ワクチン2回接種を終えた高齢者の不安な気持ちを聴いた。

 * * *
「ワクチン2回打ってるのに罹るのね、コロナって怖いわ」

 多くがワクチンを打ち終わっている後期高齢者のみなさん。筆者はカルチャーセンターや趣味の会などで多くの高齢者と共にする機会が多いが、彼ら、彼女らの心配は2回打ってもコロナに罹るのでは、ということだ。

「河村さんって2回打ったんでしょ、それで罹るなんてね」

 80代の女性が切り出すと「そうよね」「怖いね」とみなさん相づちを打つ。名古屋市の河村たかし市長(72歳)が新型コロナウイルスに感染しているとの報道を受けてのよもやま話だ。

「お若いのにね、怖いわね」

 80代からすれば70代の河村市長などまだ若い。情報源は主にテレビや新聞だが、最近はスマホのネットニュースもチェックする高齢者が増えている。とくにコロナに関する情報は命に関わるので怠らない。河村市長は8月29日から自宅待機だが、とにかく高齢者にとってショックなのが「ワクチン2回打ってるのに」だ。

「打てば大丈夫と思ってたけど、そうでもないのね」

 未知のウイルスだけに絶対はない。厚生労働省によれば、ファイザー社製で2回目接種後7日経ってから以降、抗体ができるまで2週間程度が必要とされている。それでも有効率は95%、2回打って抗体ができるとされる2週間が経っても5%は罹患する。モデルナは94%、アストラゼネカは70%で、いずれも100%の保障はない。ただしこの%は人数とイコールではなく、たとえば100人打っても5人は感染するといった意味ではない。あくまで「発症予防」の意味合いによる有効性とその確率である。

「じゃあ河村さん、運がなかったのね」

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(Instagramより)
《美女・ホテル・覚せい剤…》元レーサム会長は地元では「ヤンチャ少年」と有名 キャバ嬢・セクシー女優にもアテンダーから声がかかり…お手当「100万円超」証言
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
【独占直撃】元フジテレビアナAさんが中居正広氏側の“反論”に胸中告白「これまで聞いていた内容と違うので困惑しています…」
NEWSポストセブン
「全国赤十字大会」に出席された雅子さま(2025年5月13日、撮影/JMPA)
《愛子さまも職員として会場入り》皇后雅子さま、「全国赤十字大会」に“定番コーデ“でご出席 知性と上品さを感じさせる「ネイビー×白」のバイカラーファッション
NEWSポストセブン
不倫報道の渦中、2人は
《憔悴の永野芽郁と夜の日比谷でニアミス》不倫騒動の田中圭が舞台終了後に直行した意外な帰宅先は
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(Instagramより)
〈シ◯ブ中なわけねいだろwww〉レースクイーンにグラビア…レーサム元会長と覚醒剤で逮捕された美女共犯者・奥本美穂容疑者(32)の“輝かしい経歴”と“スピリチュアルなSNS”
NEWSポストセブン
富山県アパートで「メンズエステ」と称し、客に性的なサービスを提供したとして、富山大学の准教授・滝谷弘容疑者(49)らが逮捕(HPより)
《現役女子大生も在籍か》富山大・准教授が逮捕 月1000万円売り上げる“裏オプあり”の違法メンエス 18歳セラピストも…〈95%以上が地元の女性〉が売り
NEWSポストセブン
永野芽郁のCMについに“降板ドミノ”
《永野芽郁はゲッソリ》ついに始まった“CM降板ドミノ” ラジオ収録はスタッフが“厳戒態勢”も、懸念される「本人の憔悴」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
スタッフの対応に批判が殺到する事態に(Xより)
《“シュシュ女”ネット上の誹謗中傷は名誉毀損に》K-POPフェスで韓流ファンの怒りをかった女性スタッフに同情の声…運営会社は「勤務態度に不適切な点があった」
NEWSポストセブン
現行犯逮捕された戸田容疑者と、血痕が残っていた犯行直後の現場(時事通信社/読者提供)
《動機は教育虐待》「3階建ての立派な豪邸にアパート経営も…」戸田佳孝容疑者(43)の“裕福な家庭環境”【東大前駅・無差別切りつけ】
NEWSポストセブン
“激太り”していた水原一平被告(AFLO/backgrid)
《またしても出頭延期》水原一平被告、気になる“妻の居場所”  昨年8月には“まさかのツーショット”も…「子どもを持ち、小さな式を挙げたい」吐露していた思い
NEWSポストセブン
露出を増やしつつある沢尻エリカ(時事通信フォト)
《過激な作品において魅力的な存在》沢尻エリカ、“半裸写真”公開で見えた映像作品復帰への道筋
週刊ポスト
憔悴した様子の永野芽郁
《憔悴の近影》永野芽郁、頬がこけ、目元を腫らして…移動時には“厳戒態勢”「事務所車までダッシュ」【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン