警察・刑事ドラマではあるものの、起こる事件や出来事は身近な題材が多く、犯人探しの捜査や推理・謎解きの面白さより、交番勤務の警察官や刑事の心情とともに、その日常や実態がコミカルに描かれている。中でも三浦さん演じる源はイケメンなのに三枚目。シリアスなシーンもカッコつけているのにどこか抜けていて人間臭く、笑いを誘う。
今春放映された松坂桃李さん主演の『あのときキスしておけば』(テレビ朝日系)でも、三浦さんのわざとらしい演技や全力で表現するコミカルな演技が光っていた。個人的には、表情も動きもセリフ回しもそのイケメンぶりを前面に押し出しながら、奇抜でユーモラスなコメディータッチの役柄へと路線変更した三浦さんの方が、個性が生かされていた気がする。
そこには、「イケメンなのにここまでやる!?」というギャップが印象に残りやすいという「ギャップ効果」もある。だが、普通とは違って奇異で奇抜なものの方が、ありふれたものよりインパクトが強く覚えられやすいという「奇異性効果」もあると思う。
「奇異」というと、奇妙や奇怪、不思議という意味あるが、普通とは違って珍しい、優れているという意味もある。イケメンが普通にイケメンを演じても面白味は少ないが、これだけのイケメンがコメディーを演じれば、その演技はユーモラスで個性的、魅力的になる。これからもコミカルなコメディアン俳優的な三浦さんを、もっと見てみたいと思う。