スポーツ

「京大最速」149km右腕・水口創太を“覚醒”させた「自由な練習環境」

ダイナミックなフォームで149kmの球を繰り出す水口創太(撮影/京都大学硬式野球部)

ダイナミックなフォームで149kmの球を繰り出す水口創太(撮影/京都大学硬式野球部)

 9月4日(土)、関西学生野球の開幕戦(わかさスタジアム京都)で、京都大学が近畿大学を5-3で破り勝利を収めた。開幕戦では2014年春以来の金星。立役者となったのは、この試合で勝利投手となった3年生の水口創太(22)だ。

 194cm・94kgの巨体から、ストレート主体の投球で近大の強力打線を押し切った。この日最速の149kmは、同大OBで元ロッテの田中英祐氏(29)に並ぶ「京大最速」。プロのスカウトも「当然(来季ドラフトの)対象になる」と太鼓判を押す逸材だが、この春までは未勝利で、全国的には無名だった。そんな水口は、自身の“覚醒”のきっかけを「京大野球部の自由な環境のおかげ」と話す。

「投手陣には、固定のメニューは基本的にありません。授業が終わり次第各々グラウンドに来て、その日自分に必要なメニューを自分で考えてこなしています」(水口)

 内野ノックの横で矢の形をしたプラスチックを投げたり、三段跳びの練習をすることもある。水口にメニューの提案や投球のアドバイスをするのは、データ班専任部員の自称「投球オタク」、3年生の三原大知(21)だ。三原は野球経験がまったくないが、父の影響で根っからの阪神ファン。2年前にチームに導入された最新の投球・打球測定器「ラプソード」で水口の投球を分析し、日頃からフォームや投球術のアドバイスを送る。

「球速が出るのは知っているので、『あとはとにかくストレートの質やで』と言い続けていました。この夏、『少し肘を下げるイメージ』でフォームを微調整し、オープン戦で数値がよくなったので、コレはいけるぞと。プロで言えば、ソフトバンクの泉圭輔投手のようなタイプだと思います」(三原)

 報徳学園のエースとして活躍し、ソフトバンクでもプレーした近田怜王助監督(31)も、「羨ましいほど」とその高いポテンシャルを認めている。

関連記事

トピックス

安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
「『あまり外に出られない。ごめんね』と…」”普通の主婦”だった安福久美子容疑者の「26年間の隠伏での変化」、知人は「普段通りの生活が“透明人間”になる手段だったのか…」《名古屋主婦殺人》
NEWSポストセブン
兵庫県知事選挙が告示され、第一声を上げる政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏。2024年10月31日(時事通信フォト)
《名誉毀損で異例逮捕》NHK党・立花孝志容疑者は「NHKをぶっ壊す」で政界進出後、なぜ“デマゴーグ”となったのか?臨床心理士が分析
NEWSポストセブン
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン
昨年8月末にフジテレビを退社した元アナウンサーの渡邊渚さん
「今この瞬間を感じる」──PTSDを乗り越えた渡邊渚さんが綴る「ひたむきに刺し子」の効果
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《中村橋之助が婚約発表》三田寛子が元乃木坂46・能條愛未に伝えた「安心しなさい」の意味…夫・芝翫の不倫報道でも揺るがなかった“家族としての思い”
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
「秋らしいブラウンコーデも素敵」皇后雅子さま、ワントーンコーデに取り入れたのは30年以上ご愛用の「フェラガモのバッグ」
NEWSポストセブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン
クマによる被害が相次いでいる(getty images/「クマダス」より)
「胃の内容物の多くは人肉だった」「(遺体に)餌として喰われた痕跡が確認」十和利山熊襲撃事件、人間の味を覚えた“複数”のツキノワグマが起こした惨劇《本州最悪の被害》
NEWSポストセブン
近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン