「別の男性と“ひとときあり”で20万円借りる約束で、大宮駅前で待ち合わせました。現われたのは薄汚い格好の50代の男で、本当にお金を持っているのか疑問でした。でも車に乗り込むとダッシュボードの上に分厚い財布をドンと置いたので、安心してしまった」
当初、ラブホに行く予定だったが、男性が「車でしたい」と言い出した。
「人気のない所に路駐して、後部座席に移動するといきなり指を乱暴に入れられました。痛くて仕方なかった。濡れてもいないのに生で挿入されて。なぜか男は自分の手の中に射精して、ウェットティッシュで拭いてるんです。それで『ゴミ捨ててくる』とドアを開けた瞬間、走り去った。ダッシュボードの財布はそのままで、中身を見ると段ボールが詰まっただけの空っぽ。最初からヤリ逃げ目的だったのです」
そんな目に遭いながらも、ゆかさんは以降も同じ掲示板サイトでひととき融資を受けている。
「女性って、思った以上にお金を借りる手段が限られている。男性に比べて所得が低いし、信用もない。生きるためには仕方ない。そう自分を納得させるしかないんです」
口座に着金しない
風俗業界でも、ひととき融資に頼る女性が絶えない。栃木県在住のソープ嬢・あゆみさん(27歳仮名)の話。
「この業界は“濃厚接触”の極みですからね。ここ一年以上はお茶引き(客がつかない)状態が続いて、月収15万円以下なんて月もザラ。自分の生活費と妹の学費の捻出に苦労していました。誤解されることも多いですが、私たちは仕事以外で見ず知らずの人と寝たりはしない。それでも、この職業じゃひととき融資の他にお金を借りる手段はないんです」
昨年12月、あゆみさんは、ひととき融資で15万円を借りる約束を交わした。相手の男性に指定されたのは、宇都宮市内のファミレス。
「待ち合わせ場所には30代くらいでスーツ姿の男がいた。『15万円は貸せない。ひとときありで7万円なら』と約束を翻してきて。一刻も早くお金を借りて帰りたかったので、手で勃たせて、ゴムをつけて騎乗位でサクッと終わらせました。返済は翌月に3万円、翌々月に利子つきで4万4000円を返済しました。
これでも借りられただけマシで、騙されたこともあります。相手は40代くらいの男で、ひととき前にネットバンキングから振り込み手続きをしてくれた。10万円の入金画面を見せてくれたので、それを信じてホテルでセックスしたのですが、後で口座を確認すると着金していない。男が見せたのは振り込み確認ボタンを押す直前の画面だった」