コロナ騒動の根深い問題を指摘する医学者の井上正康・大阪市立大学名誉教授(写真:太田真三)

コロナ騒動の根深い問題を指摘する医学者の井上正康・大阪市立大学名誉教授(写真:太田真三)

井上:いや、本当に今回のコロナ騒動は根深いですね。これはね、日本人の遺伝子ですよ。ずっと変わらない日本人の遺伝子。

小林:遺伝子ですか。それはちょっとがっかり。

井上:日本人は失敗しないことを目標にする人生なんです。成功を目指さない。だから、人目を気にして右にならえをする。

小林:なるほどね。アメリカなんて1日数万人単位で新規感染者が出ているのに、「コロナを克服した」「マスクもはずしていい」って言って、大谷翔平が出たオールスターの試合でも観客を5万人くらい入れて、ワーワーやっていたわけですからね。

 この本が出るのは9月末で、今の段階では想像がつかないけど、ワクチン接種がそれなりに進んでも、日本人はみんなまだマスクをつけてそうな気がする。

井上:そもそもマスクは、発症して咳とくしゃみがある人だけすればいいんですよ。

小林:それが普通ですもんね。風邪ひいたらマスクぐらいしなさいよって話。エチケットとして。熱が出ているやつは家から出てくるなよっていう、ただそれだけのこと。

井上:昔は「熱ごときで休むとは何事だ」と言われて、それが僕らの時代だったんです。今は「熱があるのに来るとは何事か」と。むしろ非常に働きやすくなった。それでいいんですよ。

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