芸能

寺田理恵子さん 夫の遺品をリメークするのが「私にとっての感謝離」

元フジテレビ女子アナウンサーの寺田理恵子さん

元フジテレビ女子アナウンサーの寺田理恵子さん

 夫が亡くなった後、葬儀、埋葬、相続などさまざまな手続きに追われ、生前に愛用していた品々に手をつけられないまま年月が経ってしまうことが多い。悲しみをどう乗り越え、遺品をいかに整理し、処分すればいいのだろうか──。

 フジテレビの元アイドル女子アナで、現在はフリーアナウンサーの寺田理恵子さん(60才)が夫(享年53)と死別したのは、いまから9年前のこと。シャワーを浴びていた夫が突然うめき声をあげて倒れたのだ。

「呼ばれた気がして浴室に駆けつけるのとほぼ同時に、大きな音を立てて倒れました。外から声をかけても返事がない。倒れた際に体がドアをふさいでしまって開けられない。もうパニックでした」(寺田さん・以下同)

 救急隊が到着してドアを壊して救出し病院に運ばれたが、「大動脈破裂」で死亡が確認された。

視界に入る夫のものを一気に処分した

「裸の主人を包むため、救急隊のかたから『毛布か何かありませんか』と言われ、寝室にあった毛布を手渡しました。その毛布は紙袋に入れた状態で返却されたことを覚えています。いま考えると、主人が最期に身にまとっていたものだから、とっておいてもよかったと思うのですが、そのときは、もう目にするのも嫌で、紙袋に入ったまま捨ててしまったんです」

 これが最初に手放したものだった。そして葬儀の翌日には、目に見えるところにある夫のものは、一気にすべて捨ててしまった。

「その頃、『とんび』(TBS系)というドラマで、奥さんを事故で亡くした後、夫がエプロンから何からすべてを捨ててしまうシーンを目にしたんです。それを見てボロボロと泣きました。

 思い出の品を捨ててしまうなんて、それまでは理解できませんでしたが、ドラマを見てどこか共感できたんです。『前に進まなくちゃ』という自分の気持ちと重なったんですね」

 とはいえ、すべてのものを処分したわけではない。

「浴室ドアのガラスはすぐに直しましたが、床やタイルはいまも傷がついたまま。しばらくは浴室に近づくことすらできず、家族で銭湯を利用していました。寝室に入るのもなんだか怖くて、必要なものを取りに入らなくてはいけないときは娘についてきてもらっていましたが、夫のクローゼットには近づくことさえできなかったんです。だから、衣類などの愛用品は、まったく手つかずのままでした」

関連キーワード

関連記事

トピックス

ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
高校時代には映画誌のを毎月愛読していたという菊川怜
【15年ぶりに映画主演の菊川怜】三児の子育てと芸能活動の両立に「大人になると弱音を吐く場所がないですよね」と心境吐露 菊川流「自分を励ます方法」明かす
週刊ポスト
ツキノワグマは「人間を恐がる」と言われてきたが……(写真提供/イメージマート)
《全国で被害多発》”臆病だった”ツキノワグマが変わった 出没する地域の住民「こっちを食いたそうにみてたな、獲物って目で見んだ」
NEWSポストセブン
2020年に引退した元プロレスラーの中西学さん
《病気とかじゃないですよ》現役当時から体重45キロ減、中西学さんが明かした激ヤセの理由「今も痺れるときはあります」頚椎損傷の大ケガから14年の後悔
NEWSポストセブン
政界の”オシャレ番長”・麻生太郎氏(時事通信フォト)
「曲がった口角に合わせてネクタイもずらす」政界のおしゃれ番長・麻生太郎のファッションに隠された“知られざる工夫” 《米紙では“ギャングスタイル”とも》
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
「鳥型サブレー大図鑑」というWebサイトで発信を続ける高橋和也さん
【集めた数は3468種類】全国から「鳥型のサブレー」だけを集める男性が明かした収集のきっかけとなった“一枚”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン