6月に問題が発覚した後、Aさんは学校を休んだ。
「顧問に呼ばれて道場に行った時は手の震えが止まらず、涙が出て来て過呼吸になってしまった。更衣室にも近寄れず、保健室で休ませてもらいました。裸を見た部員たちがいると思ったら、学校へ行くのが怖くなって……」
それでもAさんは2学期になって学校に行こうとした。だが、「始業式とその翌日は学校に行きましたが、先生への不信感は消せませんでした。男の人の顔を見るのが怖かった」と当時を振り返る。
結局Aさんは、2日間学校に行っただけで、その後は自ら学校を辞め、他の学校に移る転学を選んだ。
「急いで別の高校を探しました。それで転学に必要な書類を偕星に頼んだところ、“2学期の授業料20万円を支払わないと手続きはできない”と言われました。結局、このままでは娘は留年することになるので、2日間しか通えていないのに支払いましたが、娘も“被害者なのになんでうちが払わなあかんの”と納得ができない様子でした」(Aさんの母親)
A子さんは警察に被害届を提出。弁護士に相談し、加害者を相手取って損害賠償請求を起こす予定だという。
顧問弁護士は「何も聞いていません」
同校で校長を直撃すると、「取材の窓口は顧問弁護士に一本化することを理事会で決定しております。連絡先をお教えしますのでそちらに連絡ください」と応じ、被害者が学校を辞め、のぞきをはたらいた部員が学校に残っていることへの見解を問うても、「答えは控えます」とするのみで、沈黙を貫いた。