顧問弁護士の事務所へ取材に行き、柔道部員によるのぞき問題の取材だと告げると、驚いたことに、「その柔道部の件については何も聞いていない」という対応だった。学校側のその場凌ぎの対応が浮き彫りになった格好だが、柔道部ののぞき問題について記者が顧問弁護士に対して説明すると、同氏はこう述べた。
「もちろん顧問弁護士の立場として関与、調査します。どこの判断で、どういう対処をしたのかを調べる必要があると思います。そういった問題が議論されずにそのままになるということがあってはならないと思っています。至急調べて、調査委員会を立ち上げることになるかもしれない。個別の問題への対応だけでなく、それを生んだ原因を解明しないと同じことが繰り返されると思います」
改めて取材に応じたAさんの父親も「学校側がきちんと被害者の気持ちを考えた対応をしてくれていたら、こんな事態にならなかったと思っています。友達や学校に裏切られたと家で泣いていた娘をみているので、許せない気持ちは消えていません」と怒りを隠さない。
教育の現場で傷ついた生徒にどう対応するか。それが問われている。