国内のコロナ感染者は、感染爆発時に比べると少なく推移している。だが岡田さんは、「いずれコロナが収束したとしても、根本的な解決にはならない」と話す。
「子供が自殺する原因の“家庭不和”をつくっているのは親です。親が自分の価値観を押しつけ、子供の気持ちや行動を否定していることに気づくことができれば救える命が増える。大切なのは子供の気持ちを受け入れること。そして受け入れていると伝えてあげることです。自分が子供だった頃を思い出して、子供の話に傾聴する姿勢をみせましょう」(岡田さん)
前出の高橋さんが強調するのは「物理的な防護」だ。
「子供の感情はジェットコースターのようになっていて、たまたま“死にたい”と思った瞬間にその環境があると、死ぬことができてしまうんです。学校では屋上に行けないようにアクセスを制限するとか、生徒がいない教室だけでも施錠するといった対策が必要。ほかにも電車のホーム、地方では橋からの飛び降りも警戒しなくてはならない。自殺を防ぐ特効薬はありません。だからこそ、物理的に“自殺できない”環境をつくってあげる必要があるのです」
早急な対策が求められる。
※女性セブン2021年11月11・18日号