スポーツ

驚異の高1スラッガー・佐倉侠史朗「独特すぎるフォーム」の理由語る

風格ある佐倉侠史朗

風格ある佐倉侠史朗

 11月25日に行なわれる明治神宮野球大会(高校の部)の決勝戦は大阪桐蔭(大阪)と広陵(広島)がぶつかるカードとなった。今大会は1年生の強打者が神宮球場に次々とアーチをかけて話題となったが、なかでも鮮烈な印象を残したのが、バッターボックスでの独特なフォームが目をひく九州国際大付(福岡)の4番・佐倉侠史朗だった。ノンフィクションライター・柳川悠二氏がレポートする。

 * * *
 東のリンタロウに対し、西のキョウシロウ──。

 明治神宮球場に現れた怪物は、菊池雄星、大谷翔平というメジャーリーガーを輩出した花巻東(岩手)の一塁手・佐々木麟太郎だけではなかった。九州国際大付の4番を任された佐倉侠史朗。彼もまた1年生の大型一塁手である。

 182センチ102キロの巨躯も、183センチ117キロの佐々木に見劣りしない存在感で、打撃フォームはオリジナルのものだ。打席に入るや広くスタンスをとり、重心を極端に落としてバットを高々と高く掲げる。そこから日本刀を振り下ろすようにバットを振り抜き、白球をスタンドに叩き込めばゆったりとダイヤモンドを一周する。

「侠史朗」の名の通り、何とも漢気を感じさせる立ち居振る舞いだ。

「フォームが独特とは言われるんですけど、夏の大会で2~3打席立たせてもらって、結果が出なかったんです。そのあとに、監督やコーチと話し合って、低く構えて目線をぶらさず、重心が前に突っ込まないように気をつけると、あのフォームにたどり着きました。これが自分の打ち方だと思って、打撃を磨いていきたい」

 明治神宮大会・準決勝の大阪桐蔭戦を前に、佐倉は広陵と戦っていた花巻東が一時、同点に追いついた際の佐々木の3点本塁打を目に焼き付けた。同じ1年生には負けられない。そんな想いも抱えている。

「佐々木君はぜんぜん自分よりもすごいバッターで、ホームラン数もすごい。これまでは佐々木君を意識して、長打にこだわりすぎるところもあったんですけど、今日は相手投手との戦いに集中することができたと思います」

関連キーワード

関連記事

トピックス

シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
1年時に8区の区間新記録を叩き出した大塚正美選手は、翌年は“花の2区”を走ると予想されていたが……(写真は1983年第59回大会で2区を走った大塚選手)
箱根駅伝で古豪・日体大を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈3〉元祖“山の大魔神”の記録に挑む5区への出走は「自ら志願した」
週刊ポスト
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
〈タバコに似ているとの声〉宮内庁が加湿器と回答したのに…秋篠宮さま“車内モクモク”騒動に相次ぐ指摘 ご一家で「体調不良」続いて“厳重な対策”か
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト
米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
地雷系メイクの小原容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「家もなく待機所で寝泊まり」「かけ持ちで朝から晩まで…」赤ちゃんの遺体を冷蔵庫に遺棄、“地雷系メイクの嬢”だった小原麗容疑者の素顔
NEWSポストセブン
平沼翔太外野手、森咲智美(時事通信フォト/Instagramより)
《プロ野球選手の夫が突然在阪球団に移籍》沈黙する妻で元グラドル・森咲智美の意外な反応「そんなに急に…」
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《累計閲覧数は12億回超え》国民の注目の的となっている宮内庁インスタグラム 「いいね」ランキング上位には天皇ご一家の「タケノコ掘り」「海水浴」 
女性セブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン