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稲見萌寧が最終戦で戴冠 大混戦となった女子ゴルフ賞金女王争いを振り返る

東京五輪で日本人ゴルファー初のメダリストとなった稲見萌寧(Getty Images)

東京五輪で日本人ゴルファー初のメダリストとなった稲見萌寧(Getty Images)

 最終戦までもつれる大混戦となった女子プロゴルフ・JLPGAツアーの賞金女王争いは、東京五輪で日本人ゴルファー初のメダリストとなった稲見萌寧が制し、初の賞金女王に輝いた。あらためて2021年の女子ゴルフ界を振り返ってみよう。

 2021年のゴルフ界は、コロナで前半戦が中止になった2020年のツアーと統合するという異例のシーズンとなった。昨年6月、アース・モンダミンカップの渡邉彩香(28)の優勝で始まった2020-21年JLPGAツアーは、年末の時点で20代前半の若い世代が躍動した。

 2000年生まれの「プラチナ世代」である古江彩佳(21)や西村優菜(21)、2001年生まれの「新世紀世代」笹生優花(20)がプロ入り初勝利で賞金女王争いに名乗りを挙げる一方、原英莉花(22)が国内メジャー2連勝の快挙を達成した。序盤戦を終えて、賞金ランキング1位は2勝した笹生で、2位に3勝の古江が続き、原は3位に食い込んだ。

 シーズン中盤の主役は、2021年の初戦を制した小祝さくら(23)だった。3戦目にも優勝し、その後、1位の笹生が米ツアーに専念したこともありトップに立った。小祝を追ったのが、5月下旬までに今季6勝を挙げた稲見萌寧(22)で、2人のデッドヒートはシーズン終盤まで続いた。一方、ベテラン勢も気を吐き、菊地絵理香(33)が約4年ぶり、上田桃子(35)が約2年ぶりのツアー優勝を飾り、復活の狼煙を上げた。

 終盤戦の展開は、小祝や渋野、勝ら1998年生まれの黄金世代と、古江、吉田、西村ら2000年生まれのプラチナ世代、さらには西郷ら2001年生まれの新世紀世代が入り乱れての大混戦となった。1999年生まれで“はざま世代”を自任する稲見は東京五輪で銀メダルを獲得後、9月の国内メジャー・日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯に勝ち、トップに躍り出た。

 稲見を追ったのは、10~11月の4戦で3勝を挙げた古江だった。賞金女王決定は、2人の一騎打ちで迎える最終戦の国内メジャー・JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップまでもつれこむ展開となり、稲見が初の賞金女王に輝いた。

大混戦だった賞金女王レース

 稲見、古江ら、大混戦の賞金女王争いを演じた上位10人の今季の闘いぶりを振り返ってみよう。

【1位】稲見萌寧(22)9勝 2億5519万2049円
 精密なショットを武器に8月の東京五輪で銀メダルを獲得、男女を通じ日本人ゴルファー初のメダリストとなった。翌9月には大会新の19アンダーで国内メジャー初優勝。

【2位】古江彩佳(21)6勝 2億4674万3575円

古江彩佳(Getty Images)

古江彩佳(Getty Images)

 2020年はデサントレディース東海クラシックでのプロ初勝利など3勝を挙げ、2021年は10月以降に高額賞金大会3勝で猛追した。ショット、パットの安定感は抜群。

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