ライフ

学校教育だけでは不十分? 親子で学ぶ性教育「出張ワークショップ」の現場

性の仕組みに関するワークショップではどのようなことが教えられているのか

性の仕組みに関するワークショップではどのようなことが教えられているのか

 生理ナプキンに初めて触れた小学3年生の男の子と女の子が、「テープでベタベタする!」「模様がかわいい!」と声を弾ませる。

「それではテーブルの上のパンツから好きなものを一枚選んで付けてみよう」

 その言葉を合図に子供たちはパンツに手を伸ばし、羽根のテープに苦戦しつつもどうにか完成……。10人ほどの子供が、代表者(世話役)となる親の自宅の一室に集まって行なわれるこのやりとりは、「性教育ワークショップ」の一場面だ。

 学校教育での性教育が十分ではないという問題意識を持つ人が担い手となり、体験型講座や家庭での出張授業などを開く動きが、少しずつ広がっている。

 2018年から企業主催のイベントなどでからだや性の仕組みに関するワークショップを開催している「アクロストン」は、夫婦であるみさとさんとたかおさんが運営している。2人の本業は医師(産業医と病理医)で、週末を中心に年に20回ほど、全国各地に足を運ぶ。ワークショップは子供たちが楽しんで学べるように、シールブックやモールなど手芸用の材料、毛糸を使った“工作”が中心だ。

「図画工作の要素を取り入れることで、子供たちがより深く性について考え、理解できるように工夫しています。

 例えば、突然“精巣”や“精子”という言葉を使っても子供たちはなかなか理解するのが難しい。精巣を描いた台紙に、精子に見立てた毛糸を貼り付けて遊びながら学ぶことで、子供たちの積極的な姿勢を引き出せます」(みさとさん)

 ワークショップは親子で参加するため、疑問に思ったことを子供が親に直接尋ねる場面も見られるという。

「セックスの話をしたとき、小学4年生の女の子がガバッて後ろを向いて、『私もこうやって生まれたの?』ってお母さんに聞いたんです。お母さんは落ち着いて、『そう。だからあなたが今ここにいるんじゃない』って答えてくれた。空気が和みました」(同前)

関連記事

トピックス

永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
多くの外国人観光客などが渋谷のハロウィンを楽しんだ
《渋谷ハロウィン2025》「大麻の匂いがして……」土砂降り&厳戒態勢で“地下”や“クラブ”がホットスポット化、大通りは“ボヤ騒ぎ”で一時騒然
NEWSポストセブン
声優高槻かなこ。舞台や歌唱、配信など多岐にわたる活躍を見せる
【独占告白】声優・高槻かなこが語る「インド人との国際結婚」の真相 SNS上での「デマ情報拡散」や見知らぬ“足跡”に恐怖
NEWSポストセブン
人気キャラが出現するなど盛り上がりを見せたが、消防車が出動の場面も
渋谷のクラブで「いつでも女の子に(クスリ)混ぜますよ」と…警察の本気警備に“センター街離れ”で路上からクラブへ《渋谷ハロウィン2025ルポ》
NEWSポストセブン
クマによる被害
「走って逃げたら追い越され、正面から顔を…」「頭の肉が裂け頭蓋骨が見えた」北秋田市でクマに襲われた男性(68)が明かした被害の一部始終《考え方を変えないと被害は増える》
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「日本ではあまりパートナーは目立たない方がいい」高市早苗総理の夫婦の在り方、夫・山本拓氏は“ステルス旦那”発言 「帰ってきたら掃除をして入浴介助」総理が担う介護の壮絶な状況 
女性セブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン