百寿総合研究センターの研究でわかった百寿者たちの血液数値など
大豆ミートも効果的
アルブミンを上げるため必要なのは、タンパク質の摂取だ。共同研究者のひとりで、熊本大学大学院生命科学研究部の尾池雄一教授が語る。
「我々医師は若い患者には動脈硬化や糖尿病にならないよう、『高カロリーとなる食べ過ぎはダメ』と注意しますが、高齢者はむしろ痩せることが怖いので、特に80歳を超えた人にはタンパク質をしっかり摂取するよう指導しています。しっかり肉や魚を食べることが重要です。もちろん、米やパンなど炭水化物もバランス良く食べましょう」
肉のほかにも、タンパク質の豊富な食材を知っておきたい。
「高齢になると咀嚼力や歯の問題があり、どうしても肉が食べられないと訴える人もいます。その場合は刺身や豆腐などからタンパク質を摂ったり、大豆ミートのような代替肉を活用するのも手です。プロテインなどのサプリメントを用いて、効率的にタンパク質を摂取すると、アルブミンの数値も改善していきます」(尾池教授)
特に、「加齢により心身が老い衰えた状態』であるフレイルに陥るとアルブミンの数値は大きく下落するので、日常生活で体を動かすことも重要だ。手塚医師が語る。
「体操やウォーキングなどの有酸素運動と、筋肉量の多い下半身の大腿筋、腹筋、上腕の筋力トレーニングを組み合わせて行なうと効果的です」