安倍元首相の跡継ぎ問題はどうなる?(写真は岸信夫氏と長男の信千世氏/2021年8月)

岸信夫氏と長男の信千世氏(2021年8月)

後継者は甥っ子か

 林家との次の総選挙での対決を考えれば安倍家に残された時間は少ない。安倍氏が出馬するにしても、それまでに後継者を披露して後援会を安心させなければ林氏に切り崩される危険があるからだ(ちなみに林氏は東大の後輩である裕子夫人との間に二女がある)。

 そこで寛信氏の長男の代わりに有力視されている後継者が岸家の信千世氏だ。フジテレビ記者から父の防衛大臣秘書官となり、すでに「政治家修業」に入っている。

「洋子さんが寛信氏の長男にこだわっていたから晋三さんは母には何も言わないが、本音は、彼が継ぎたくないなら信千世に継がせればいいじゃないかと考えているようです。洋子さんは三男の信夫君を生まれてすぐに兄の養子にして岸家を継がせた。今度は、信夫君の長男が安倍晋三家を継ぐことになるかもしれない」(安倍側近)

 ところが、ここにきてその信千世氏による安倍家継承案にも不安材料が持ち上がった。父・信夫氏の健康不安説だ。

 信夫氏は9月に体調不良で防衛相の公務を一時取りやめ、「尿路感染症」と発表された。本誌・週刊ポストは杖をついて信千世氏に支えられながら苦しそうに歩く信夫氏の姿を報じた(2021年8月27日発売号)。

 その後、信夫氏は「体調は十分改善した」と公務に復帰し、第2次岸田内閣でも防衛相に再任されたものの、党内では体調不安説が消えていない。「次の総選挙で引退し秘書官の信千世氏に後を継がせるのではないか」(安倍派議員)という見方もある。

 岸氏に近いメディア関係者が語る。

「父親思いの信千世君は体調が良くない信夫氏に“これ以上、体に負担をかけてほしくない”と総選挙後に地元に入って挨拶に回るなど後継準備をしている」

 仮に、信千世氏が岸氏の地盤(山口2区)を継ぐことになれば、安倍家の後継者問題は振り出しに戻ることになる。

 そこで浮上しているのが信千世氏の実弟である岸家の次男が安倍家の地盤を継ぐという話だ。

「洋子さんも最近では、寛信氏の長男が政治家を継がないという決意が固いから、残る岸家の次男を安倍晋三氏の養子にして継がせる考え方に傾いていると聞いている。

 しかし、これには信夫氏がウンと言わない。自分が岸家の養子にいったことで兄2人との関係がしっくりいってなかったことから、“兄弟で姓が違うのはよくない”と反対しているそうです」(同前)

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
《警視庁記者クラブの記者がカラオケボックスで乱痴気騒ぎ》個室内で「行為」に及ぶ人たちの実態 従業員の嘆き「珍しくない話」「注意に行くことになってるけど、仕事とはいえ嫌。逆ギレされることもある」 
NEWSポストセブン
「最長片道切符の旅」を達成した伊藤桃さん
「西国分寺から立川…2駅の移動に7時間半」11000kmを“一筆書き”した鉄旅タレント・伊藤桃が語る「過酷すぎるルート」と「撮り鉄」への本音
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱親方と白鵬氏
旧宮城野部屋力士の一斉改名で角界に波紋 白鵬氏の「鵬」が弟子たちの四股名から消え、「部屋再興がなくなった」「再興できても炎鵬がゼロからのスタートか」の声
NEWSポストセブン
環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(22)
《不敵な笑みでテロ組織のデモに参加》“環境少女グレタ・トゥンベリさん”の過激化が止まらずイギリスで逮捕「イスラエルに拿捕され、ギリシャに強制送還されたことも」
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン